強いのはMリーガーだけじゃない── オーラスの接戦、浅井裕介が放った魂のリーチ【Mトーナメント2023/6/26 I卓】担当記者:江崎しんのすけ

リーチ・一発・七対子・ドラ2…そして裏ドラが2枚!
16,000点のアガリを決めたろうが一気にトップに浮上。

しかし、次局ここまで我慢の展開が続いていた亜樹がたろうから12,000点の出アガりを決め、2着まで浮上。

たろうは8,000点放銃⇒16,000点和了⇒12,000点放銃、となんともらしい大暴れを見せる。
オーラスは亜樹・浅井・親番たろうのトップ争いとなった。

南4局1本場、たろうが1,000オールをアガって迎えた1本場。
テンパイ1番乗りは浅井だった。【6ピン】を暗刻にしてペン【3マン】でのテンパイを入れる。しかし【3マン】は6巡目にして既に2枚切れている。

長考する浅井。浅井の出した結論は…

リーチだった。

浅井がリーチと言えば、競っているたろうと亜樹は非常にやりにくくなる。ここからテンパイを外しても、好形でテンパれる保証はないため、相手を牽制しつつ、残り2枚の【3マン】に全てを託した。

結果次第では今後Mリーガーになる道が広がるかもしれない大一番で、浅井が腹を括り、魂を込める。

3巡後、【6ピン】を引きカン!

なんと新ドラ表示牌に【3マン】が…
これで目に見えて残り1枚になる。

浅井の表情が少し強張る。

2番手は亜樹。リーチに対し【5マン】【7マン】と勝負し【西】ホンイツのカン【4ピン】待ちテンパイを入れる。山には2枚。

そして3番手は親番たろう。
3巡目からツモ切りが続き、13巡目にようやくテンパイを入れる。
リーチ・赤ドラの【3ソウ】【6ソウ】待ち。これがなんと山に5枚残っていた!

あとは山に誰の当たり牌が先に眠っているかを見るだけ。
5枚のたろうが圧倒的有利と思われたが…

顔を出したのは最後の【3マン】だった。
浅井がたろうから出アガリを決め、1戦目のトップを獲得する。
対してたろうは最後の放銃で3着となる。

「Mリーガーでは無いプロたちを背負って、そして勝ちます」
そう試合前にコメントした浅井の、この試合にかける気合はすさまじいものだった。
この執念のトップにより、2戦目盤石の打ちまわしで3着だった浅井は勝ち上がりを決めた。

2回戦

乱打戦となった1回戦だが、2回戦も同じ流れとなった。
1回戦目2着だった亜樹が開局一番にたろうへ8,000点を放銃し

続く東2局でもリーチ合戦の末、白銀へ8,000点の放銃となる。

この展開でチャンスが生まれたのが白銀だ。

1回戦目ラスだった白銀は、2着だった亜樹がラス目になったことで、トップを取れば自動的に勝ち上がれる並びになっている。

しかし、ここでも立ちはだかったのが、たろう。

南1局2本場にリーチ・一発・ツモ・一盃口満貫を決め、48,100点のトップに。白銀は自身の親番を含め残り3局で18,800点差を捲らなければならない。

南2局、白銀に勝負手が入る。

使いたかったドラの3が使える嬉しい【4ソウ】を引き、ターツ選択を迫られる。白銀の選択は【2マン】

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