やられたらやり返す、倍満だ 勝利に飢えた野獣、 鈴木大介が牙を向く【Mリーグ2023-24観戦記 10/2】担当記者 #徳岡明信

太のファインプレーの先に待っていたのは大介のツモアガリだ。
高めツモ、裏も1枚乗せて理想的な8000は8200オールが炸裂する！
大介らしさ全開の力強いアガリとなった。

次局の東2局３本場も堀の3巡目リーチを掻い潜って4000は4300オールのツモアガリ。
60000点に迫ろうかという大量リードを築き上げ、今度こそのトップ奪取へと全速する。

2局連続の大物手を炸裂させて悲願のトップへと前進する。
勝利に飢えた狂暴な野獣の攻撃に誰も立ち向かう事は出来ないのか。

反撃

「ビーストさん、暴れすぎですよ」

堀がそう言わんばかりに軽快に仕掛けを入れていく。
、ホンイツの3900
タンヤオ、赤の2900と連続で対面の大介から討ち取り、反撃の狼煙を上げる。

「私だって！」

東4局2本場、ここまで展開無く素点を減らす一方であった日向に大物手が入る。
→と河に並べての単騎。
迷彩も効いて出アガリも充分に期待できる。

日向と同じくドラドラの手牌であった大介が1発でを掴んでしまう。
このイーシャンテンからは止まるはずも無く…

日向が息を吹き返す12000は12600のアガリ。
序盤の点棒状況から一転、まだ全員にトップからラスまである平たい展開となる。

「この展開を待っていたのですよ」

南1局、開局のアガリ以降は我慢の展開が続いていたこの男がようやく動き出す。
絶好のカンを引いて先制リーチだ。
は山にザクザク眠っている。

この瞬間、ドリブンズの楽屋が大いに湧いていた。
まだアガってないですよ、カンを引いてテンパイしただけですよ…

押し返しの時間も与えぬ1発ツモ！
この4000オールで再びトップ目へと舞い戻る。

堀の意地、日向の意地、太の意地が大介の独走に待ったをかけた。
過去2戦と同じように今回も苦草を噛み締める結末となってしまうのか…

執念

「このままやられる今までの俺じゃないぜ」

南2局

大介はここから素早くを切った。
が重なりチートイツのイーシャンテンとなった所だが、
メンツ手の含みを一切断ち切ったのだ。

打としていれば
引きでそこそこ受け入れの広いメンツ手のイーシャンテンにシフトチェンジも可能であるが、
最速の高打点はチートイツドラドラだと見てメンツ手の未練は捨てた。

親でチートイツ固定の判断は中々出来ない。
しかし大介は自分の直観を信じた。

この判断が、再度浮上の機会をもたらすか。

全ては大介の思い通りに。
を重ねて渾身のリーチに出る。

太もここは勝負所と見たか。
バックのこの手で大介の手を潰しにかかる。