もしも麻雀に「流れ」というものがあるならば───二階堂亜樹が魅せたオーラスの大逆転劇【Mリーグ2023-24観戦記 11/13】担当記者 #徳岡明信

8巡目、ファーストテンパイのカン【8マン】ダマテンに構える。
役はあるのでアガる事は出来るが、ビハインドを背負ったラス親でこの手を即リーチといく人の方が多そうだが、亜樹は一貫してダマテンを貫いた。

理由としては、亜樹の河にある。
亜樹の河は強く、ヒントがあまりにも少ない。
親リーチとは言え、ヒントが少ないが故に押される可能性も高い。
ましてやトップ目は2軒リーチにドラをぶった切って交わしにかかる寿人だ。

寿人の事をよく知った上でのダマテンの選択なのだ。

【2マン】を引き入れ【6マン】【7マン】に待ちが変化した。
多面張ならばめくり合いになっても分は良いと踏んでここでリーチといった。
そして見事にツモアガリに結びつけた。

即リーチにいっている人なら捕らえられていないアガリだ。
ここは亜樹の思考が見事にハマった1局となった。

こうなると流れは亜樹に向いたか。

続く南4局2本場、2600は2700オールを加点し寿人まで捕らえるかという状況にまでやってきた。

美しい横顔が彼女のキャッチフレーズ「卓上の舞姫」を連想させる。
この瞬間のスクショに成功した筆者は、自分で自分を褒めてあげたい。

もうこうなってくるとだいたい皆様も想像がつくだろう。

南4局3本場イーペーコー完成の【9マン】から引き入れて文句無しのリーチを打つ。

前巡、寿人が先に役有りのテンパイを入れている。
しかしもし本当に麻雀に「流れ」というものがあるとするなら

亜樹の勝ちなのは必然だろう。
激しいアガリ合戦の多かった全20局のロングゲーム。
最後の最後に現れ、点棒も見せ場も全部持って行ってしまう。

これぞ「卓上の舞姫」

オーラスだけで約30000点差あった寿人をまくって個人連勝を決めた亜樹。
最高に気持ち良く明後日の誕生日を迎えられることであろう。
チームポイントも100p近くに迫り、復調の兆しが見えてきた。

まだまだ序盤の鬱憤は晴らせていないぞ。
更に加速するEX風林火山の侵略に注目だ!

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