リーチツモ赤の1000-2000は、1100-2100。
大接戦を制し、価値あるトップを持ち帰った。
この日のインタビューで印象に残ったのは、
インタビューアーの伊藤さんが、
「キーとなった局はどこでしょうか?」
と選手自身に聞いたところだ。非常にいいアイデアだと思う。
選手が「一番大事だった」と思っている場面を知ることが出来るのはありがたいし、インタビューもスマートにまとまる。
インタビューの全体的なテンポもよく、伊藤さんの話し方や表情は回を重ねるごとにどんどん明るくなっているように感じる。これからも楽しみだ。
ちなみに、松本が挙げたのは、
この場面だった。思考が非常に勉強になるので取り上げておきたい。
松本は、
「滝沢さんが、ション牌のを手からトイツ落とししてをポン、そしてポンの打。テンパイならリャンメン待ちが確定しているので、残っている無筋は押さずにオリた。」
と語っていた。
なるほど、ここでテンパイしているとすると、打の段階で滝沢の手は、
+雀頭+メンツ+待ち
となる。
ここで、「待ち部分が愚形なら落としにはならない」のがポイントだ。
その場合は、を1枚外すか、七対子も見て愚形待ちの部分を切っていくことになるだろう。
よって、松本は、「滝沢がテンパイ濃厚かつ、それが好形であろうことから、残っている無筋は押さない」という判断をして、
「ここでの我慢がオーラスに活きた」
と話していた。
松本を始め、ABEMASは全員がこのように「辛抱が効く」のが、チームとしてのいいところだと感じる。
接戦を制し、
3ケタプラスに復帰したABEMAS。
そして11月も終わり、ついに「あの人」も帰ってくる。
ここから、攻勢に転じていくことだろう。
12月のMリーグに、ABEMAS警報が鳴り響く。
京大法学部卒の元塾講師。オンライン麻雀「天鳳」では全国ランキング1位。「雀魂」では4人打ち最高位の魂天に到達。最近は、YouTubeでの麻雀講義や実況プレイ、戦術note執筆、そして牌譜添削指導に力を入れている、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著者であり、元Mリーガー朝倉康心プロの実兄。x:@getawonarashite