しかもとんでもなく遠いところからの仕掛け!! 長安から天竺くらいまではありそうだ。
たろうは、
打とする。
わずかなタンヤオもあるが、アガリはかなり厳しく見える。
本線は「流局時テンパイ」だろう。
トップ目の滝沢は親番だ。たろうテンパイ、滝沢ノーテンなら、たろうはトップでこの半荘を終えられる。これが大きい。
たろうテンパイ、滝沢テンパイなら点差が変わらず続行となるなど、たろうがこの局にテンパイを入れる価値自体が非常に高くなっているのだ。
そう考えると、このリャンメン3つリャンシャンテンも、テンパイには持っていけそうな手に見えてくる。
前回、1年ぶりのトップをとった、たろう。
喜んでいたら、サクラナイツの堀から、
「いつからそんなモブキャラになったんですか?」
と煽られたそうだ。モブキャラとはその他大勢のことだが、堀も、「たろうは大暴れする主人公キャラ」だと思っているからこその発言だろう。
それにしても、これを言われてアツくならないわけがない。
個人ポイントがマイナスであることも含めて、1回きりのトップで満足してなんかいられない。
進撃するたろうと、手格好が整ってきた滝沢をおさえて、
「リーチ」
王手をかけたのは松本だった!
僥倖のを引き入れてのリャンメンリーチ!ツモればトップだ!!
滝沢は、
を落として回った。
たろうは、
テンパイまでは遠い。
松本の勝ちか⸺
と思ったその刹那、
「リーチ」
!?
大外から、松ヶ瀬が飛んできた!
高めのツモなら、メンピンツモ三色ドラでハネマン。トップまで突き抜ける!!
燃え上がる、王の表情。
松ヶ瀬だって負けられない。
久々の登場となるが、その間に風林火山は絶好調。20(月)から28(火)まで、ルミアキリレー3連発がバッチリ決まっていた。
特に、
瑠美が大爆発。3戦で182.1ポイントを叩き出し、チームを首位へと押し上げている。
松ヶ瀬としても、自分が帰ってきた瞬間に、チームがマイナスしてしまうのはなんとしても避けたい。
さぁ、めくり合いだ。
違う。
ツモ切る手にも力が入る。
打牌に魂がこもる。
あまりにも危険なが通って、
松本も安堵の表情だ。
ボルテージは最高潮。
そんな中、
「ツモ」
勝利をつかんだのは、
松本だ!