一枚、
また一枚と縦に伸び、ツモり四暗刻のテンパイに!
麻雀の神様が悪戯をしたような、ドラマチックな展開。
次に積まれた牌で、決着がついた。
東城のツモアガリだ!
リーチツモ七対子ドラドラ、3200-6200で、東城が猿川をかわした!
激闘はまだ終わらない。
四暗刻テンパイで、一度もツモらせてもらえなかった堀。
南4局に、
再び、四暗刻の見える手が入る!
だが、もっといい配牌を手にしている選手がいた。
それは、
東城だ!
なんと、ペンでテンパイをしている!
東城は、
ダブルリーチを打たずにテンパイを外した!
こうしておけば、マンズの四連形だけでなく、ソウズやピンズを持ってきたときにもを切って伸びが見込める。
少し抜けたトップ目だからこそ、役アリのとなるピンフの好形テンパイを追い求めた選択だ。
そんな東城のもとに、
が舞い降りた。
見事、ピンフでアガり切った東城が、
ボーダー争いの天王山を制してトップを獲得した。
インフルエンザにかかり、休養を余儀なくされていた東城。
久しぶりの登板となったが、ブランクを感じさせない立ち回りであった。
ダブルリーチを打たなかったオーラスだけでなく、半荘を通して「不十分なテンパイにならないよう」手をほぐしていた。
そして、戦える態勢が整ったら、東城の武器である「テンパイしてからの押し」で勝利をもぎ取る、そんな見事な打ち回しを見せてくれたのだった。
これでフェニックスは、
ボーダーラインを超え、6位に浮上。
「イエーイ!」
と東城も大喜び。フェニックスサポーターも同じ気持ちであろう。
このように、
一戦ごと、
いや、
一打ごとに、
牌の行方に心を揺さぶられる日々が、今年もやってきたのだ。
そして、実は来週、
この3チームがまた、激突する。
牌に運命を託した、選手が織りなすドラマを見逃すな。
京大法学部卒の元塾講師。オンライン麻雀「天鳳」では全国ランキング1位。「雀魂」では4人打ち最高位の魂天に到達。最近は、YouTubeでの麻雀講義や実況プレイ、戦術note執筆、そして牌譜添削指導に力を入れている、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著者であり、元Mリーガー朝倉康心プロの実兄。x:@getawonarashite