私は「完全武装アフロディーテ」岡田紗佳 担当記者 ゆうせー【Mリーグ2023-24ファイナル観戦記 5/9】

【3ピン】リーチだ!

この手、変化があるように見えて、

実のところ、嬉しい牌はそう多くない。

マンズで【3マン】【6マン】【9マン】【4マン】【7マン】が薄くなっているのが大きい。

また、【6ピン】【9ピン】を引いても待ちは5枚。現状の【5ピン】【8ピン】待ち4枚から1枚しか増えず、しかも赤が出ていってしまうことになる。

よって、実質【1ピン】【4ピン】【7ピン】くらいしか手替わりがないので、ここで赤赤ドラのリーチを打つ方がいいという判断になる。12000の4枚待ちなら、勝負出来る。

このあたりの判断力は、岡田が使っている麻雀AI「NAGA」によって、磨かれているように感じる。

ちなみに参考までにNAGAは、

このようになる。ラス回避ルールの指標だから、トップ取りとなるとますますリーチ優位と考えていいだろう。

NAGAは「正解」ではないが、このように「自分の判断が大きく外れてはいなかったか」をチェックするのには非常に有効なツールだ。

打って、確認。

この繰り返しが、自分の中に経験として積み重なっていく。

とはいえ、

いい待ちとは言えないため、牌の行く末をこの表情で見つめる岡田。

結局、この2軒リーチは流局となった。

ここまでは、ぶつける選択が多かった岡田だが、

東2局1本場は、

3副露している松ヶ瀬の、

現物待ちで、柔らかくダマに構える。

これを松ヶ瀬からとらえて、12000は12300。

柔も剛も使い分けて、岡田がリードを広げる。

次の局、岡田は「どの引き出しを開けるか」を迫られる。

4巡目にこの形となった岡田。

平面なら、打【2ピン】が有力だ。

イーシャンテンに構えながら、【4ソウ】が横に伸びたときには【5ピン】【7ピン】【7ピン】【9ピン】から1枚外していく、という構想となる。

実際、NAGAは、

【2ピン】をオススメしている。

しかし岡田は、NAGAではなく、

堀慎吾を選んだ。

ここは、

【9ピン】としたのだ!

ポイントは、

対面の園田が切っている【1ピン】だろう。

【3ピン】に手応えを感じた岡田は、【1ピン】【1ピン】【2ピン】+【5ピン】【7ピン】【7ピン】で1メンツ1雀頭、そしてドラ周りで確実に1ブロックを作るという、場況込みの手牌想定で進める決断をしたのだった。

こういうブロック読みはNAGAの苦手とするところ。

そして、堀は、

ターツ選択の鬼!

見事に【3ピン】をキャッチ!

続けてテンパイを果たした岡田は、

流れるように【2ソウ】をツモアガリ!

6000は6200オールのアガリとなった。

ツモった【2ソウ】が珍しく高い音を立てていたが、胸の高鳴りが出てしまったのだろう。

このラッシュで抜け出した岡田は、

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