チームの救世主と
なれるか白鳥翔
文・坪川義昭【金曜担当ライター】2024年12月13日
第2試合
東家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
南家:佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
西家:鈴木優(U-NEXT Pirates)
北家:浅井堂岐(セガサミーフェニックス)
レギュラーシーズンも半分を消化し、渋谷ABEMASは開幕から苦しい日々を過ごしている。
絶対的エースの多井隆晴が今まで見たことのない程の不調に陥り、チームの若頭的存在の松本吉弘は未だ未勝利なのだ。
麻雀は何が起こるかわからない。
なんて話はおそらくレギュラーシーズン終盤になっても毎日のように語られるだろうが、数字を直視できないからそう言わざる得なくなってしまうというのが正直な感想だ。
ボーダーから100p以内に入っていなければ、終盤戦は通常の麻雀を打たせてはもらえない。
それだけで勝率は大幅に下がってしまう。
6位サクラナイツまで300p以上離されているABMASが既に敗退に足を突っ込んでしまっているのか、まだ希望はあるのか。
東4局4本場
珍しく流局続きで供託5000点、本場も4本とアガリを拾うことが重要な局面となった。
そんな時、チームに供託泥棒の愛称でお馴染みの白鳥があるのは頼もしいことこの上ない。
すぐに役牌を叩いて3巡目にはテンパイを入れる。
出アガリのしにくいドラ待ちを避けて待ちを変えた。
更にピンズが4連続形になったところで、テンパイを外して好形を求めていく。
瞬間のテンパイよりも後のアガリやすさを重視する勇気ある判断である。
すぐさまを叩いてテンパイ復活。
相手も当然捲り合いを挑んでくる。それならば自信のある待ちで勝負しておきたい。
まだ、誰もテンパイしていない巡目だからこそ、選ぶ時間があるということだ。
優も2副露を入れる。
手牌はチャンタだが、周りからは捨牌的にもホンイツに見えるだろうか。
寿人もタンヤオ仕掛けでテンパイを入れた。
もう流局はしないだろう。
親の堂岐がを叩き切りリーチ宣言をする。
最後方から本手をぶつけにやってきた。
白鳥はドラの単騎に変えたところであり、持ってきたも相当な危険牌だ。
長考の末に撤退を余儀なくされる。
目にも止まらぬ速さでドラを放つのは寿人である。
1000点で親リーチの一発目に無筋のドラをノータイムで切れる局面なんてそうそうない。
既に供託は6本目が投下されている。
この競り合いは寿人の勝利。
1000点のアガリで8300点の収入を得た。
南3局
勢いに乗る寿人が光速の3副露でホンイツのテンパイを入れた。