【 #神域リーグ2024 第5試合観戦記】少女はかつて夢を語った シンデレラガール #ゴモリー が魅せた最高の笑顔!【文 #後藤哲冶 】

今シーズンの神域リーグ、一番のサプライズ指名は誰だったか、と言われれば。
多くの人が、2人の選手を想像するのではないだろうか。
1人は、先日鮮烈なデビュー戦を飾った、ヘラクレスの龍惺ろたん。

そしてもう1人が……

アキレス、多井監督によって指名された、ゴモリーだ。

ドラフト指名を受けたその瞬間彼女は、歓喜の涙を流していた。
夢の舞台に、立つことが決まったゴモリー。
開幕節となった前回は、登板機会が無かったのだが。

アキレスにとっては、苦しすぎる開幕節となってしまった。
咲乃連闘、多井監督で344。初日にしてマイナスポイントを大きく抱える展開。

そんな逆境の中、ゴモリーは初お披露目となった。
神域リーグのルール上、トップを取らないとなかなかポイント差は埋まらない。
目に見える数字の差が大きくなっていくのは、序盤とて心に負担となるもの。
できればこの第2節で取り返しておきたい。

そんなチームの期待も背負って、ゴモリーが夢の舞台へと足を踏み入れた。

そうして迎えた第1試合、ゴモリーは新人とは思えない冷静な立ち回りで見事トップを獲得する。
彼女の地力の高さが伺えた試合だった。
勢いに乗った彼女は、そのまま連闘。
シンデレラガールが、アキレスの負債をまとめて返済する連勝を獲りに行く。

第2節第2試合

東家 鈴木勝 (チームグラディウス)
南家 空星きらめ(チームゼウス)
西家 ゴモリー (チームアキレス)
北家 朝陽にいな(チームアトラス)

東1局

試合は開幕早々に動く。
親番を迎えた勝に、早々にテンパイが入る。待ちはペン【3ソウ】と悪いが……

「さっきのルイスの分!」

親番で、ドラが1枚あること。
ペン【3ソウ】という、変化するのに絶対に2手かかる(フリテンリーチを考えないなら)部分が残っていること。
以上の事から見ても、これはリーチで申し分ない。
第1試合で3着となってしまったルイスの分を取り返すべく、勝が2巡目にして早速の先制リーチだ。

これを受けて困ったのがゴモリーだった。
なにせ早すぎて、安全牌が無い。

だからこそ、真っすぐに打ちぬいた。
前巡切ってあって使いにくい【1ピン】を切り飛ばすと。

ドラの【白】が重なった……!
こうなれば手牌の価値も高い。
通っていない【9ソウ】を打ち出して、勝負。

安全牌が切れる時は切って、それでも手の形は維持する。
安全そうなピンズを払って、ゴモリーは自然とマンズのホンイツへ。

ドラが鳴けた……!
あとはめくり合い。序盤の展開を大きく左右する最初のめくり合いは――

ゴモリーに軍配!
しかしこれも、楽な道ではなかった。
親のリーチに通ってない牌を切るということは、誰だって怖い。
しかしVPLというVtuberのプロリーグにも参加する彼女は、今までの経験で、そして学んできた知識で、こうなったら押したほうが得というのを理解していた。
運だけではない、実力のアガリ。

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