攻撃は最大の防御なり 小林剛、アガリがもたらす絶対の守備力【Mリーグ2024-25観戦記 10/15 第1試合】担当記者 #東川亮

次局は役牌を抱えながら手を進めつつ、渋川のリーチがかかれば完全撤退。

局は流局で終わり、小林はチームにトップを持ち帰った。

今回は「攻撃は最大の防御」というテーマから小林の試合を振り返ってみたが、歴戦のつわものである小林は、もちろんベースの守備力も高い。

南1局1本場、親の渋川が【3ピン】【6ピン】【南】待ちのダマテンを入れているところに、菅原がリーチをかけた。このとき、小林もタンヤオ赤のダマテンを入れていたが、そこに南をつかんでしまう。

自分の手だけを考えれば打ってもおかしくないところだが、小林は【南】を止めて手を崩した。13巡目まで生牌の役牌【南】は、確かに誰かの待ち、あるいは急所になっていてもおかしくはない。特に、菅原のリーチに当たってしまえばリーチダブ【南】からが濃厚、手痛い失点を喫することになる。

そうしたリスクと自身の手のアガリ確率、アガったときのリターンを踏まえ、リスクのほうが大きいと結論づければ、自分のアガリには未練を残さない。

攻めと守り、両面でのバランス感覚。それが、小林剛の麻雀を支えている。昨シーズンのレギュラーでは「悪い偶然」が続いたが、やはりこの人は頼もしい。

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