戦況を変えた、3回の「一発ツモ」【Mリーグ2024-25観戦記 11/4 第2試合】担当記者 江崎しんのすけ 園田賢 vs 鈴木優 vs 堀慎吾 vs 萩原聖人

戦況を変えた、
3回の「一発ツモ」

文・江崎しんのすけ【月曜担当ライター】2024年11月4日

第2試合

東家:園田賢(赤坂ドリブンズ)
南家:鈴木優(U-NEXT Pirates)
西家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
北家:萩原聖人(TEAM RAIDEN / 雷電)

11月4日第2試合
この試合では一発ツモがなんと3回も発生した。

1発目は堀慎吾

東1局、6巡目の堀の手牌。

【5ピン】を引きイーシャンテンになったところ。
ドラの【白】を抱えながら進行していたが、戦える方になったのでここで手放す。

【7マン】【8ソウ】がトイツになれば、ダイレクトに【4ピン】【7ピン】待ちのテンパイになるが、【6マン】【8マン】を引いてもより手広いイーシャンテンになるし、ソーズを引けば4枚ある【5ソウ】を活かした多面張になるかもしれない。

10巡目、引いてきたのはやや不満な【9マン】。。

 

ぱっと見【5ソウ】をカンしてリンシャン牌を見てみたい牌姿だが、堀の選択は

カンはせずの【5ソウ】切りだった。

カンするメリットはドラが増えて打点がアップすることだが、堀の手は2枚以上の牌が多く種類が少ないため、比較的ドラが増えにくい形になっている。

カンしなかった理由の1つに、【4ピン】【7ピン】の場況の良さがある。

堀の手は【7マン】【8マン】【9マン】、もしくは【4ピン】【5ピン】【6ピン】【7ピン】【8ピン】を引けばテンパイするが、この中で優・萩原が序盤にピンズの中頃を切っているので【4ピン】【7ピン】、とくに【4ピン】が山に残っていそうだ。

もし【5ソウ】をカンをしてしまうと、【7マン】【8マン】【9マン】のうち【8マン】を引くと【4ピン】【7ピン】テンパイにとれなくなってしまう。また、先に【4ピン】【7ピン】を引いた時にカン【8マン】待ちを選ぶことができなくなったり、先に【6マン】を引いてマンズがリャンメンになったとしても嬉しさが半減してしまう。

カンできるとついついやってしまいたくなるが、場況の良い待ちを活かす丁寧な一打だと言えるだろう。

直後、親の園田から【2ソウ】【5ソウ】待ちのリーチが入る。

そして堀も【9マン】を引きテンパイ。
待望の【4ピン】【7ピン】待ちでリーチをかける。

先に仕掛けてテンパイを入れていた萩原の【3ピン】【6ピン】が山に2枚、園田の【2ソウ】【5ソウ】が山に2枚、そして堀の【4ピン】【7ピン】が山に4枚(うち【4ピン】が3枚)残っていた。

 

山に3枚残っていた【4ピン】をツモり、2,000-4,000を炸裂させる。

2発目は、優。

南1局1本場、優が切った【2マン】にチーの声がかかる。

 

優が切った【2マン】を堀が123でチー
【白】後付けか、ピンズの一通を狙った仕掛けだ。

次巡、優が切った【2ピン】をチーして【白】のみでアガれるテンパイ。

対して、優の手牌。

8巡目に345が見えるイーシャンテンとなる。
次巡、引いてきたのは【2ソウ】

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