レギュラー突破へ、MVPへ。白鳥翔が魅せた 意地の跳満【Mリーグ2024-25観戦記 2/24 第1試合】担当記者 #後藤哲冶

マンズ1メンツ落としから、なんとか辿り着いた最終形。
逆転を目指すなら、ここはなんとしてもツモるしかない。
亜樹から【1ソウ】が、寿人から【4ソウ】が切られる。しかし関係ない。
白鳥が祈るように手を伸ばす。まずは、一発目――!

「ツモ」

アガリを示す、小気味よい音が響いた。
見事に白鳥が切り開いて見せた、跳満のツモアガリ。
【1マン】切りからこの最終形に辿り着ける選手がどれだけいるだろうか。
このアガリは、ファンにも、そしてチームメイトの心にも響く、そんなアガリになったのではないだろうか。

例え、その手があと一歩、逆転に届かなかったとしても。

アベマズにとってこの日は苦しい1日となってしまった。
下位チームに一気に差を詰められ、自分たちが狙われる立場に。

白鳥が珍しく、対局後に卓からなかなか立てずに居た。
悔しい想いもあったかもしれない。オーラス、寿人の仕掛けに踏み込めていれば。
しかしKONAMIへの放銃は、自分たちがもっと苦しくなってしまうかもしれない。
難しい判断だった。

けれど、間違いなく、今日の白鳥の最後まで諦めなかった姿勢は、あの跳満は、ファンの心に残ったはず。
まだシーズンは残っている。
アベマズのレギュラー突破と、白鳥のMVP。
2つの夢を追って、また高く飛ぶ姿を見せて欲しい。

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