Mリーグweeklyダイジェスト
2023年 5月1日〜 5月4日
朝日新聞Mリーグ2022-23セミファイナルは5月4日の試合をもって全日程を終了、ファイナルに進出する4チームが決まった。最終盤の激闘を振り返る。
■5月1日(月)
対戦カード:KADOKAWAサクラナイツ・渋谷ABEMAS・TEAM雷電・U-NEXT Pirates
第1試合
セミファイナル好調の白鳥が仲林、本田との接戦を制し、トップを獲得。南3局には特大トップを狙う渋川が四暗刻のテンパイを入れるも白鳥がリーチで押し切った。4連勝条件のサクラナイツだったが、渋川がラスとなり、ファイナル進出は極めて厳しくなった。
1位 白鳥翔(渋谷ABEMAS)+62.9
2位 仲林圭(U-NEXT Pirates)+18.9
3位 本田朋広(TEAM雷電)▲11.4
4位 渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)▲70.4
【観戦記】
込められた渋川難波の意思 牌に選ばれずとも その過程は美しく(江崎しんのすけ)
第2試合
逆転でのファイナル進出を目指し、パイレーツは優が出場。強気の押しで松本との接戦を制し、チームの期待に応えるトップを獲得。チームの最終日へと望みをつないだ。
1位 鈴木優(U-NEXT Pirates)+68.3
2位 松本吉弘(渋谷ABEMAS)+7.7
3位 内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)▲25.7
4位 黒沢咲(TEAM雷電)▲50.3
【観戦記】
セミファイナルの荒波を乗り越えろ! 全てを託された 鈴木優の押し引き(徳岡明信)
■5月2日(火)
対戦カード: EX風林火山・KONAMI麻雀格闘倶楽部・TEAM雷電・U-NEXT Pirates
第1試合
松ヶ瀬が東2局の親番で満貫をアガって加点すると、誤ロンでのアガリ放棄というアクシデントがあったものの、安定したゲームメークでトップを獲得。オーラスには瀬戸熊が2着浮上となるアガリを決めて仲林を逆転、雷電のファイナル進出をほぼ確実なものとした。
1位 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)+56.9
2位 瀬戸熊直樹(TEAM雷電)+4.9
3位 仲林圭(U-NEXT Pirates)▲15.7
4位 滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲46.1
【観戦記】
包囲網を突き破れ! 仲林が決戦の船出で見せた涙(ZERO / 沖中祐也)
第2試合
勝又が快勝。序盤から鋭いアガリをものにして加点し、盤石の戦いぶりでトップを獲得した。チームのファイナル進出を託されて出場した優だったが、牌の巡りに嫌われ、ラスとなってしまっている。
1位 勝又健志(EX風林火山)+69.4
2位 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+10.9
3位 萩原聖人(TEAM雷電)▲28.1
4位 鈴木優(U-NEXT Pirates)▲52.2
【観戦記】
包囲網を破るため、選ばれた新戦力(越野智紀)
■5月4日(木)
対戦カード: EX風林火山・KADOKAWAサクラナイツ・KONAMI麻雀格闘倶楽部・渋谷ABEMAS
第1試合
伊達が序盤から加点してリードを広げると、オーラスでは岡田が満貫をツモって、伊達と岡田が同点トップで決着。伊達はチームのファイナル進出を決定づける、そして岡田は応援してくれたファンにささげる、価値あるトップとなった。
1位 伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+35.2
1位 岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)+35.2
3位 二階堂亜樹(EX風林火山)▲14.4
4位 白鳥翔(渋谷ABEMAS)▲56.0
【観戦記】
花は桜 君は美し(ゆうせー)
第2試合
高宮が東場の親番でハネ満をツモるなどして大きく抜け出すが、沈んでいた松本が南2局の親番でも倍満ツモなどで猛追。最後は高宮のリーチをかいくぐって満貫ツモを決め、セミファイナル最終戦をトップで締めくくった。
1位 松本吉弘(渋谷ABEMAS)+70.9
2位 高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+26.8
3位 二階堂瑠美(EX風林火山)▲33.8
4位 内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)▲63.9
【観戦記】
勝者と敗者、それぞれの戦い 内川幸太郎が体現した桜の散り様(東川亮)
■ピックアップMリーグ
岡田紗佳と白鳥翔 情緒と実利の千点棒【須田良規のMリーグ2022-23セレクト・5月4日】
■5/1-5/4の結果
各チーム、セミファイナルの全日程20試合を終了。苦戦が続いたEX風林火山が終盤に巻き返し、セミファイナルを首位で通過した。以下、渋谷ABEMAS・TEAM雷電・KONAMI麻雀格闘倶楽部がファイナル進出。TEAM雷電は悲願の初ファイナルを決めた。
■5/8-5/12の注目ポイント
今シーズンから各ステージの試合数が増え、ファイナルは全16試合で行われる。全てが直接対決であり、開始時のポイントもそれほど離れていないことから、一戦ごとにめまぐるしく順位が変わる展開になりそうだ。その中で、スタートダッシュを決めて混戦を抜け出したチームはかなり有利なポジションを築けそう。まずは序盤の戦いに注目していきたい。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。