藤崎智が「全然忍者じゃなかった」夜【麻雀最強戦2025 骨肉の争い】観戦記【決勝卓】文:城悦男

【東】とドラの【8ソウ】がトイツになり、鳴いても行けそうな形になりました。そういえば、魚谷プロの配牌に、【東】がありましたね。

その【東】が鳴けました。【7ソウ】を切って【4ピン】【7ピン】テンパイ…

えっ?????ドラの【8ソウ】もポンした!!!リャンメン待ちから【6ピン】単騎待ちに変わったんだけど!?

どうやら魚谷プロが【7ピン】をポンしていたので、【4ピン】【7ピン】待ちを避けたようですね。それにしても、藤崎プロがここまでアグレッシブとは!

そこへ、高目三色の【2マン】【5マン】待ちでテンパイした堀プロがリーチ。相手が単騎待ちなら俄然有利かと思ったのですが、

なんと、堀プロの手の中に【6ピン】が!

【東】ドラ3で、藤崎プロのアガリとなりました。これが麻雀の恐ろしさなのか!?

この時点で、藤崎プロに対するイメージが完全に崩れ去りました。もう全然忍者じゃない!戦士、ソルジャーですよ。少なくとも私は、こんな「藤様」を初めて見ました。

 

ピックアップ④:南4局2本場

流局が2度続いた後のオーラス。親の魚谷プロが【中】を鳴きました。

さらに、4枚目の【中】が。トップを追う立場なので、魚谷プロは当然カンです。

2枚ある【4ソウ】がカンドラになりました。当たり前ですけど、もう行くしかないでしょう。

トップ目の藤崎プロが、カン【5マン】をチー。今夜の藤崎プロは忍者ではありません。ソルジャーです。

魚谷プロがドラの【4ソウ】をポンしました。これで12000以上確定です。イケイケの親に、子はやすやすと太刀打ちできないでしょう。

いや、ソルジャーがいました。カン【7マン】でテンパイ、アガれば優勝です。しかし、

醍醐プロがチートイツ・ドラ2でテンパイ!リーチをすれば、満貫直撃・跳満ツモの条件を満たします。

ションパイの【7マン】待ちか、それとも1枚切られた【9マン】待ちか?醍醐プロの決断は、

【9マン】単騎待ちでリーチ。しかし、切った【7マン】は、

藤崎プロの当たり牌でした。ロンの発声とともに、藤崎プロの手牌が静かに倒されました。

 

『麻雀最強戦2025 骨肉の争い』優勝は、藤崎智プロでした。おめでとうございます!2017年以来のファイナル進出となりました。

それにしても、まさか「全然忍者じゃない」藤崎プロを見られたとは。おとなしめだった予選B卓とは打って変わり、決勝卓ではアグレッシブなソルジャーそのものでした。

「先入観を持って麻雀と接してはならない」ということを、改めて思い知らされた一戦だったと思います。他にも書きたかった場面が多く、とても内容の充実した試合でした。

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