再逆転したい内川にチャンスが訪れる。
11巡目、
を引いて高目三色のテンパイを入れた。
打牌候補は
か
。どちらのノベタンを選ぶのか。

を切れば満貫以上が確定となるが、内川は場況から判断、打
とした。
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待ちのタンヤオ赤ドラ。
なら三色が付き出アガリでも満貫、ツモなら跳満だ。しかし皮肉なことに、テンパイを入れていた三浦が1巡後に
をツモ切り、
さらに次巡、内川のツモはドラの
で痛恨のアガリ逃し。
河にむなしく
が切られていく。
堀も中田も守備に回り、内川の手は成就することなく、この局は三浦のアガリとなった。
東4局。
今度こそアガリが欲しい親番の内川だが、13巡目、その内川が切った
を堀が捉える。
赤ドラで3900点。
2着目の内川から直撃を取った堀が、独走態勢に入るのか?
南場に移り、内川がアガり、堀もアガり返す。
トップを走る堀を内川が追う展開が続く。
――そして南3局、本試合最大のハイライトがやってきた。
親の堀は自風であるドラの
が配牌でトイツ、第1ツモからメンツもできて好感触だ。
7巡目、堀はカン
が埋まりイーシャンテンに。
か
、どちらのトイツを落としていくかの選択だが、場況と横伸びを見て
残しを選択、
を払っていく。
三浦もイーシャンテンが続いている。
9巡目に
を引き、受け入れ枚数がぐっと増えた。だが引く牌によっては
が出ることになり、堀が先にテンパイした場合、放銃する可能性もある。
内川の手も進む。
11巡目にペン
を引き、チャンタのイーシャンテンに。
テンパイしてドラの
を切れば堀がポン、堀のテンパイが先ならば
で放銃もあり得る。
はたして、誰が先にテンパイを入れるのか。いったい、誰がアガるのか。
息詰まる展開だ。
先にテンパイを果たしたのは、親の堀だった。
13巡目に
を引き、確定三色のテンパイ。
と
のシャンポン待ちで、安目の
が出ても満貫という大物手だ。
……内川の
、そして三浦の
が危ない!
しかし、幸か不幸か内川も三浦も手が進まず、堀の当たり牌が場に放たれることはなかった。
次巡、堀のツモは高目の
!
ツモ
三色ドラ3赤1で親の倍満、8000オール。強烈なアガリだ。
これが決まり手となり、堀は今シーズン初勝利を飾った。
ゲームスタッツはこちらの通り。
東場から終始主導権を握った堀は和了回数が5、放銃は0回という、パーフェクトな試合運びだった。
この日、サクラナイツはパブリックビューイングを開催、堀の勝利によってチームやファンの士気は大いに高まったことだろう。
まだまだシーズンは始まったばかり。
この勝利を皮切りに、堀は今シーズンもたくさん活躍の場面を見せてくれそうだ。

アラフィフ場末雀士。
小説や漫画原作を書いてはボツを繰り返すワナビ。
X:@zantetsusen
note:https://note.com/hagane_5800














