中田は南1局1本場も加点に成功。
2枚目の
を鳴いて、そつのないアガリ。
トップ目に立った後も、できるだけ加点をしていく姿勢は素晴らしい。
南2局
中田がイーシャンテンのタイミングで
を引いてくる。
手が良いのでまっすぐ行きたいところだが、既に親の逢川が
のポンで仕掛けを入れている。
ということで少し形は崩れてしまうが、今通った
切り。
親には絶対に放銃できない。
ここは守りの姿勢を見せるも。
迂回した結果、リャンメンテンパイが入った。待ちは![]()
。
これならば守りではなく攻撃にシフトすることができる。
出ていく
は親の逢川に対して中スジになっており切りやすい。ピンフという役もあるためリーチせずともアガれる。
しかし中田の選択はリーチだった!
これには実況解説席も驚きの声を上げた。
が、これも悪くないと思う。
攻撃する時と守備を意識する時のメリハリ。
そして今回はピンフドラ1という、リーチによる打点上昇の恩恵を大きく受けられる手だ。
であれば、これを決め手にして、トップを確固たるものにするという狙いは、決して悪くない。
ピンフドラ1の手牌をもらって、リーチが不正解になる状況はそう多くない。
こうしたシンプルな思考は非常に大切。
難しいことをやろうとはせず、シンプルに。
中田の選択は――
結果的に、大正解で。
ツモって裏ドラ2枚は3000、6000の跳満。
これで、勝負を決定付けた中田は
南3局1本場でも追いすがる優を振り切るアガリを手にして。
見事に大きなトップをチームに持ち帰るのだった。
しっかりと勝負するべき時にリーチし、トップを持ち帰った中田。
これで個人スコアは100に迫る95.4pt。
中田は、これまで、トップを取った際も最高得点は5万点と少しだった。
初めての6万点以上のトップ。
それと同時に、ビーストの瞬間最高ポイントも今までは22ptほどだったのを大きく更新94.5ptに。
中田にとって…… そしてBEASTXというチームにとって。
まさに記録ずくめの一日になったと言える。
試合が終わってようやく、弾けるような笑顔を見せてくれた中田。
これこそがファンが待っていた笑顔。
そして、中田が見せたかった笑顔。
今シーズンは果たして、あと何度この最高の笑顔を見せてくれるのだろうか。
最高位戦日本プロ麻雀協会47期前期入会。麻雀プロ兼作家。
麻雀の面白さと、リアルな熱量を多くの人に伝えるため幅広く活動中。
Twitter:@Kotetsu_0924















