“誰かから追っかけリーチが飛んできて、放銃する気がする”
実際にそう思っていたかどうかは分からないが、少なくとも自信があるようには見えなかった。
そんな伊達のもとへ、一発のタイミングでやって来たのは、
鮮やかな朱色の、
だった。
リーチ一発ツモピンフ三色赤、6000オールのアガリ。
この一撃が、伊達朱里紗復活の狼煙となった。
南1局は、
臆することなく
ポンから動き出して、
トイトイ赤の2000-4000を決める。
ここで園田の親が落ちて逆転が不可能となった6位赤坂ドリブンズは、セミファイナルで敗退することとなった。
続く南2局では、
園田とのリーチ合戦を制し、伊達がリーチ赤赤の5200をアガる。
赤牌を絡めたアガリを3つ決めて、他を突き放した伊達が、
この半荘、トップでゴールテープを切った。
ファイナルの戦いへと弾みをつける上でも、ここで伊達が復調を示したのは、格闘倶楽部にとって物凄く大きな意味を持つ。
卓から移動する、ホッとした表情の伊達。
その頬は、朱く朱く染まっていた。
インタビューでは、監督の滝沢から、
「1戦目の結果がトップや2着で、2戦目の時点でポイントに余裕が出来たなら、伊達さん出る?」
というふうに声をかけられていたことを、伊達は話していた。
伊達の不調を、チームメイトも監督も気にかけてくれていたのだそうだ。
伊達は、

「嬉しいしありがたいし、チームメイトが大好きです。優しすぎます、本当に…」
と感謝の気持ちを表していた。
チームワークの良さも鮮やかに浮かび上がった、

KONAMI麻雀格闘倶楽部にとって最高の、セミファイナル最終日であった。
そして、勝負はファイナルシリーズへと進んでいく。
上記のポイントを半分にするので、持ち越しは、1位風林火山が223.3、4位雷電が76.2。
160ポイント内に4チームがひしめく、未曾有の大混戦だ。
どのチームも優勝したい気持ちで一杯だろう。
そんな中、KONAMI麻雀格闘倶楽部には、今シーズン、何としても勝ちたい理由がある。
Mリーグでのチーム初優勝を決めて、全員で吉報を届けようじゃないか。
昨秋、天へと旅立った大先輩、前原雄大のところへ。

京大法学部卒の元塾講師。オンライン麻雀「天鳳」では全国ランキング1位。「雀魂」では4人打ち最高位の魂天に到達。最近は、YouTubeでの麻雀講義や実況プレイ、戦術note執筆、そして牌譜添削指導に力を入れている、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著者であり、元Mリーガー朝倉康心プロの実兄。x:@getawonarashite














