しかし、土田が言うには今は逆風の時間帯だ。
逆風の時間帯では普通に打てば負ける。
では、普段どおりの手順を踏まず、変化させることが肝要… と土田は言う。
2フーロで鼻息荒い大介はソーズ模様。
ピンズの場況はとりあえず良さそうであるが、さて?
土田のヤミテンの陰で、
トップ目の猿川がご覧の手から打
でリーチ。
先にテンパイしている土田はこのリーチを眺めても手変わりをじっと待った。
そして、
ようやく手が変化した土田、珍しく十数秒の長考(土田でなければ長考の部類には入らないが)に沈む。
やがて意を決した土田。
見た目の枚数ならば![]()
待ちだが、敢えて
が3枚切られて景色の悪い![]()
待ちに取って追っかけリーチ。
現代においては奇異の目で見られがちな土田の流儀だが、今局のわずか数巡の足取りにその多くが込められていたように私は感じて興味深かった。
ただ、風の名手 土田浩翔を持ってしても風を読み解くことは実に難しいようだ。
もしも猿川からリーチが放たれた時点で土田がツモ切り追っかけリーチを放っていれば、猿川が
をつかんでいた。
土田はその場面を対局後に悔やんでいたようだが、一般的にそれはあくまで結果論だ。
しかし、風の中に立つ土田浩翔という打ち手にとっては自らの引き出しにある手筋。
後悔に値する場面だっただろう。
針の穴を通すような逆転の場面を見送ってしまった土田。
猿川のロン牌をつかんでしまうのは必定だったか?
倒された手の傍らに置かれた裏ドラ表示牌の
が悲しく映る。
そう、土田のアガリであれば裏3の12,000になっていた。
これにて土田は事実上の終戦。
逆に安手の勝負に勝った猿川はトップ争いを演じていく。
・勝負は下駄を履くまでわからない
南3局、
木崎がこのゲーム2度目の12,000を仕上げて猿川を逆転。
南4局を迎えたところで木崎が42,100点、猿川は8,600点差の33,500点という状況。
圧倒的に有利なのは木崎。
アガればファイナル行きが決まる。
しかし、木崎に吹いていた追い風はここでピタリと止んでしまう。
なぜか?
上家に鈴木大介が座っていたからだろう。
木崎からの倍満直撃、あるいは三倍満ツモが条件の大介。
しかし、そんな手が易々と入るわけもない。
それでも自らの逆転のみを追い求めるのであれば話は簡単、要らない牌をただ切っていけばいいだけだ。
だが、それによって木崎と猿川のどちらにも利することは避けたい。
そのジレンマに苛まれた大介だったが、この先で木崎に対して簡単に甘い牌を下ろすことはなかった。
まさにプロの矜持である。
甘い牌が下りてこないことにより、苦しみ始めたのは木崎だ。
南4局3本場(供託2)、
、
をそれぞれ両面チーしてテンパイを入れている猿川に対し、海底で木崎の手が止まった。
自身も![]()
待ちでテンパイしているところにやってきたのは
。
が猿川の現物、大介が
も通していて余程のことがなければ通る牌なのだが、











