雷神とゼウス──瀬戸熊直樹と鈴木たろうが見つめる先──【Mリーグ2026-27 観戦記 9/25 第2試合(麻雀ch)】担当記者 小林正和

さらに補足すると、ドラの【3ピン】がごっそりと固まっていたり、【4ピン】【5ピン】のようなドラ受けターツや【3ピン】【4ピン】【5ピン】のドラメンツなども容易に想像がつく。

とにかくこのリーチは、思っている以上にメチャクチャ押しにくいのだ。

その盤面に目を落とす瀬戸熊。
当然、その思考はすぐさま導かれる。

そして選ばれたのは…

両筋にかかる超危険牌【4マン】だった。

通りそうな牌は山ほどある。
安全な牌を切って同じシャンテン数にもできた。

それでも、瀬戸熊は【4マン】を切ったのだ。

この一打には、さすがのたろうも困惑の表情を浮かべる。

しかし、これだけでは終わらない。

次巡やってきたのは、さらなる無筋【8マン】。

さすがに、ここまで来れば話は変わってくる。なぜなら、先ほど【4マン】を押したことにより、放銃濃度が一気に上がっているからだ。

それでも瀬戸熊は…

またしても、押した。

それがたとえ、たろうへ放銃となる牌だとしても。


雷神・瀬戸熊
(これで良いんだ。)

放銃後に映し出されたその表情は、確かにそう言っているかのようだった──。

「今シーズンが一番、優勝に近いチームになってますよ。」

開幕前の取材では、力強いコメントを残した瀬戸熊。

続けて、こう答える。

「1/4になるとはいえ、レギュラーシーズンのポイントの積み重ねが、優勝という結果に左右してくると思います。」

9年目のMリーグ。

今季からレギュラーシーズンは120試合に増え、一人あたり平均30試合を戦う長丁場となった。

一発の爆発力だけではなく、30試合を通してポイントを積み重ねること。

その一試合、その一局、その一打が、最後には大きな意味を持つこと。

今日の姿勢は、その長い戦いに対する姿勢の道標のように僕の目には映った。

南1局の

【9ソウ】単騎で追いかけたシーンだったり、南2局の

リーチ・一発・ツモ・タンヤオ
2,000・4,000

RMO(雷電の麻雀は面白い)の代名詞、一撃・四暗刻への手替わりを封印し、着実にポイントを重ねた局だったり。

おそらく、それらは他チームに対するひとつのメッセージでもあったのではないか。

「今年の雷電は、瀬戸熊は違うぞ」と。

この試合は3着とはなってしまったが、そこに新たな「雷電スピリット」を感じずにはいられない。そんな一戦であったことは間違いないだろう。

越山監督の期待に応えたい、たろう。

今季、赤坂ドリブンズの新たなユニフォームには、チームのこれからに対する想いが込められている。

「天の川のように輝き流れるBIT」

0と1を表すBIT(デジタル)がモザイク状に連なり、天の川のように流れる。つまり、デジタルとアナログが混ざり合って、その先に新しい答えを見つけるといったコンセプトである。

そして昨シーズンを「非常に悔しいシーズンだった」と振り返った、たろう。

そして越山監督も、今季のキーマンの一人として、その名を挙げた。

だが、この試合も待ち受けていたのは、昨シーズンのような苦しい展開だったのである。

東3局では

仲林のリーチにドラ・アンコで追いつく。

打点だけではない。待ち牌の枚数も1枚vs4枚と、圧倒的な期待値差で優勢に立っていた。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀 新刊情報/