そして、手からまだ生きている役牌、さらにはソウズの数牌を余らせることによって、
『ソウズのホンイツいいところまでいってるよー、テンパってるかもよ…』という情報を与える。
警戒してくれたら儲けもの。もちろん相手の手によるので全員に効くわけではないが、うまくいくと相手の手を破壊することの出来る、まさにドス黒い魔術である。
さて、効くのだろうか…?

おや?滝沢のようすが…

この手格好からをつかんだ親番の滝沢、

をとめて打
。
さらに、

もとめて打
。完全に魔術にかかってしまった。
悪い手牌も、このように誤情報として活用するすべがあるのだ。石橋伸洋、恐るべし。
東2局3本場
ここまでは、魔術をものともしなかった完全武闘派モードの松本が大量のリードを広げる展開。
この局、石橋に先制テンパイが入る。

6巡目、ピンフのテンパイ。待ちは両面だからリーチか…

と、思いきや石橋はダマを選択。これは全員の河を見てみよう。
松本
茅森
石橋
滝沢
石橋がダマを選択した理由としては、
①を切っている人が2人いるので、ダマならば2人は
を切ってくれる可能性が高い。
②が序盤に切られていることから、
は手に持たれている可能性が高く、山に
が薄いと読める。
③自分がリーチをしても簡単に出る待ちではない。
リーチをしたところで決め手にはならないこの手。山にも薄そうなのでダマにしてこぼれるのを待ち、アガリの可能性をMAXにしたのではないだろうか。
結果は…

この手格好の茅森からが打たれて石橋のアガリ。

石橋がリーチをしていた場合には茅森はを打たなかっただろう。このような読みの鋭さも石橋の魅力だ。
しかし、このあと石橋はダンラスになってしまう。にもかかわらず、南場の配牌がひどいのなんの。
南1局