熱論!Mリーグ【Tue】
注意!これぞ“窒息の一局”
園田、滝沢、近藤、朝倉の
息詰まる抗戦
文・ZERO【火曜担当ライター】2019年1月15日
Mリーグの観戦記に携わることが決まった当初、私はどういう方針で書こうかずっと迷っていた。初回、試しに1人の打ち手(滝沢)に注目する手法を用いたら概ね好評だったのでしばらくこれでいこうと決めた。すると手探り状態だった他の観戦記者も私に追随するように1人の打ち手を取り上げるようになった。
——転換の時期がきたと思う。開幕から3か月半たった今、一通り選手の紹介が終わったこともあり、全員が全員同じような手法で書いている現状の観戦記は、自分が書いたモノを含め、読者はジワリと飽きてきているように思う。近代麻雀の編集部は自由でクリエイティブだ。観戦記という主体さえ崩さなければ…の話だが、面白かったり読者の反響を呼んだりさえすれば、もっと好きに書いていい。例えば画像と妄想のセリフだけで進んでいくような物語調の記事、例えばTwitterでの反響の大きかった局をまとめたような記事、極端な話、牌姿が出てこなくてもいいとすら思う。失敗しても次につながる。
観戦記はかくあるべき、という枠組みに囚われて記事を書いても、面白い記事は書けないし、何より書いていて楽しくない。そんな記事を読者も読みたくはないだろう。
…というわけで、今回は趣向を変えてみて、火曜行われた対局から1局だけを掘り下げて書いてみようと思う。
取り上げるのは1回戦の東1局2本場。
園田は躍動していた。
前の局の話になるが、園田は
この手牌からを切ったのだ。
三色が見えるからを切る人が多いと思う。しかしよくみるとドラがだ。という部分とという部分がメンツ化するなら三色には絶対ならない。それだったらをポンしたときに頭を作りやすく、好形変化も望めるという部分を残すのはごく自然な選択だろう。
こうして園田はカンチーから仕掛け始める。このチーもなかなかできない。という部分は、一見ネックに見えるので仕掛けた方がよいように見えるが、逆に言うとドラのが重なる変化を逃すともいえる。そうなのだ、この手牌には頭がない。だからこそ園田はもう發バックで仕掛けることを前提にという頭の作りやすい部分を残したのだろう。
しかし目論見は外れ、頭もできず、も鳴けないまま形式テンパイが入る。すぐに滝沢から打たれたをポン!
そして切ったのは…
テンパイとらずの打!
勝算が薄く、危険なタンキ待ちで延々ツモ切りを繰り返すよりも、
を引いてのテンパイでアガリを見た方がよいとの判断だろう。この巡目でこの形ならテンパイ復帰できないケースも稀である。
朝倉から5800のアガリ。
三色を見切った打、カンチー、そしてテンパイとらず…1つ1つを見ていくと、そこまで難しい選択ではないのだが、全てを淀みなくこなし、この手牌をアガリまで導ける打ち手は園田以外にいるのだろうか?
いよいよ本題だ。
こうして園田は気分よく迎えた2本場でこのテンパイを入れたのだった。
は1枚切れでにくっつけば2ハンアップ。しかし園田は…
を切ってリーチに踏み切った。
いくら2ハンアップとはいえ、すでにリーチドラドラで打点は十分。これがドラ1だったらを切っていたと思う。を切ったあとテンパイ復帰するまでに平均5~6巡くらいかかるだろうし、すんなりリャンメンになればいいがカンチャンになることも同じだけある。
「親のリーチは魔法の言葉」
回した分、相手に踏み込まれてしまうよりかは、今さっさとリーチを打って親の牽制力を活かして終局まで抽選を受け続けた方が得、という判断だ。
そんな魔法のリーチのさなか、実は滝沢も手が入っていた。
配牌がコチラ。
ホンイツが強く見えるが、ドラ周りを引いてのリーチも残して打とした。
2巡目に
をツモって打。から切らないところに滝沢の「美意識」を感じる。手が入った時こそ大人しく。
→と切ると、になんとかしてくっつけてタンヤオにいきたかったのだな…という苦しい印象を受ける。
ここでもドラを切らずに打。ドラ周りのフォローという理由も大きいだろうが、一番は「美意識」だと思う。私もイケメン仲間だからわかるのだ。ここからを仕掛けてホンイツに向かった際に捨て牌が
となっているよりも、滝沢の手順である
となっていた方が、次のマンズを鳴ける確率が大きく変わってくる。
しかし、そのドラを抱えたまま
躍動の園田のリーチを受けることに。滝沢は打として回った。
この手牌でをプッシュ。プッシュというか安全牌がないので、一応ドラドラのイーシャンテンをキープした、というところだ。この後は通りそうな牌を切っていったところで