Mリーグweeklyダイジェスト
2022年 12月19日〜12月23日
Mリーグweeklyダイジェスト【2022 12/19-12/23】
大和証券Mリーグ2022-23、レギュラーシーズンは、この週をもって年内の対局を終了し、短いウインターブレークに入る。年明けは2日からすぐにシーズンが再開するが、各チームともにいい気分で新年を迎えるためにも、良い結果を残していきたい。
■12月19日(月)
対戦カード:赤坂ドリブンズ・EX風林火山・KADOKAWAサクラナイツ・TEAM雷電
第1試合
瑠美が東1局の親番で大きく加点し、そのまま逃げ切って、個人連勝。トータルポイントをほぼプラスマイナスゼロというところまで戻している。渋川は3軒リーチに囲まれながら四暗刻をテンパイするも、テンパイ打牌が村上のロン牌となり、役満成就はならなかった。
1位 二階堂瑠美(EX風林火山)+58.4
2位 黒沢咲(TEAM雷電)+14.6
3位 村上淳(赤坂ドリブンズ)▲16.5
4位 渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)▲56.5
【観戦記】
あなたは何を切る? 3件リーチに阻まれた、幻の四暗刻 渋川難波の選択は…(江嵜晋之介)
第2試合
全8局、試合時間45分程度と短期戦になった試合では、南3局までラス目だった萩原がリーチ一発ツモ三色という会心の満貫を決めて逆転勝利。念願の個人初トップを獲得し、雷電はポイントをプラス域にまで戻した。
1位 萩原聖人(TEAM雷電)+52.8
2位 園田賢(赤坂ドリブンズ)+6.1
3位 二階堂亜樹(EX風林火山)▲16.5
4位 岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)▲42.4
【観戦記】
ユニバースの思いに応えるために 萩原聖人、三色の稲妻で示したRMO(東川亮)
■12月20日(火)
対戦カード:KONAMI麻雀格闘倶楽部・渋谷ABEMAS・セガサミーフェニックス・U-NEXT Pirates
第1試合
序盤の加点によってリードした魚谷が、各者の思惑が絡み合うオーラスをしのぎ切って勝利。滝沢はラス目で迎えたオーラスに高目ハネ満ツモで逆転トップというリーチをかけ、一発で安目をツモるもアガらないという、トップ取りへの執念を見せた。
1位 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)+51.7
2位 鈴木優(U-NEXT Pirates)+4.7
3位 日向藍子(渋谷ABEMAS)▲17.6
4位 滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲38.8
【観戦記】
魚谷侑未・鈴木優の3局 師弟によるデッドヒートを制したのは(ZERO / 沖中祐也)
第2試合
序盤に大きく加点した仲林が、寿人や松本の猛追を受けるも逃げ切って、久しぶりの勝利を挙げた。松本はオーラスに逆転条件を満たすテンパイを入れたが寿人に満貫を放銃、2位から4位に順位を落とす痛恨の結果となってしまっている。
1位 仲林圭(U-NEXT Pirates)+51.8
2位 茅森早香(セガサミーフェニックス)+3.7
3位 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲17.7
4位 松本吉弘(渋谷ABEMAS)▲37.8
【観戦記】
等しく才たけたものが4人要るんじゃよ(越野智紀)
■12月22日(木)
対戦カード: KADOKAWAサクラナイツ・渋谷ABEMAS・TEAM雷電・U-NEXT Pirates
第1試合
今シーズンなかなか結果が出ていなかった堀が序盤から加点していくと、オーラスでは親の瀬戸熊のテンパイをしのぎ切るシャンポンリーチツモアガリを決め、トップを獲得した。勝てば個人ランキング首位に再浮上もあり得た瑞原だったが、この試合は4位に終わっている。
1位 堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)+62.6
2位 瀬戸熊直樹(TEAM雷電)+13.4
3位 白鳥翔(渋谷ABEMAS)▲27.0
4位 瑞原明奈(U-NEXT Pirates)▲49.0
【観戦記】
絶好調のMVP か? 連覇の最強位か? 供託の強盗か? 天才の復活か? Mリーグの神様がオーラスに微笑んだのは─?(ゆうせー)
第2試合
連闘での出場となった堀が、接戦から南3局の親番で抜け出し、今シーズンのMリーグで初となる個人での連闘・連勝を決めた。しぶとく粘った小林が2位でフィニッシュ、本田は悔しい4位となるも、最後まで見せ場を作った。
1位 堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)+68.3
2位 小林剛(U-NEXT Pirates)+2.0
3位 多井隆晴(渋谷ABEMAS)▲23.4
4位 本田朋広(TEAM雷電)▲46.9
【観戦記】
堀慎吾の復活と共に、Mリーグは激動の後半戦へ(東川亮)
■12月23日(金)
対戦カード: 赤坂ドリブンズ・EX風林火山・KONAMI麻雀格闘倶楽部・セガサミーフェニックス
第1試合
序盤からアガリを重ねた高宮が、東4局には魚谷からダマテンの満貫を出アガリ。南場も安定した戦いでポイントをキープして個人連勝を決め、今シーズンのポイントをプラス200オーバーまで伸ばした。
1位 高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+69.5
2位 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)+3.4
3位 園田賢(赤坂ドリブンズ)▲24.2
4位 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)▲48.7
【観戦記】
チームの稼ぎ頭高宮まりの、他を寄せ付けずに勝ち取った安定感抜群の勝利(危険な鬼太郎)
第2試合
東3局の親番でハネ満ツモを決めた東城が、南場でも強気のリーチで満貫をアガるなどさらに加点し、猛追してきた伊達を振り切って、2シーズン連続となる年内のMリーグ最終戦で勝利。個人ポイントもプラスに戻し、この日行われたチームPVイベントに集まったファンに笑顔をもたらした。
1位 東城りお(セガサミーフェニックス)+70.4
2位 伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+15.8
3位 勝又健志(EX風林火山)▲22.6
4位 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)▲63.6
【観戦記】
駆ける東城りお 追う伊達朱里紗 2022年を締めくくる戦いは 後半戦開始を告げる狼煙となる(後藤哲冶)
■ピックアップMリーグ
本田朋広が繋ぎ止めたラス前 その4着に胸を張れ──【須田良規のMリーグ2022-23セレクト・12月22日】
12月22日の第2試合で4位となった本田朋広の、敗れた中でもギリギリまで粘って活路を見いだそうとした麻雀について書かれている。
■12/19-12/23の結果
今週の勝ち頭はセガサミーフェニックス。年内最終日の赤坂ドリブンズとの直接対決で上回り、7位に浮上して2022年を締めくくった。一方で、最下位に転落した赤坂ドリブンズは、マイナスが400を超えるなど厳しい戦いが続いている。また、シーズン前半戦を首位で終えた渋谷ABEMASだが、この週は一週間でマイナス100オーバーと一時期の勢いには陰りが見え、後半戦は順位争いがさらに激化していくこと必至だ。
■1/2-1/6の注目ポイント
Mリーグは年明け間もない1月2日からシーズンが再開する。2020-21シーズンでは年明け初戦に、堀慎吾が親番でリンシャンツモ四暗刻という、新年の幕開けにふさわしい、おめでたい役満を決めた。2023年も、役満による華々しいスタートに期待したい。そして、Mリーグは後半戦に入っており、新年からますますヒートアップしていくので、お正月休みの夜は自宅でゆっくりMリーグをご覧になってはいかがだろうか。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。