園田賢、魔術で掴んだ王者タイム【Mリーグ2024-25観戦記 3/4 第2試合】担当記者 #高倉拓馬

園田賢

魔術で掴んだ王者タイム

文・高倉拓馬【火曜担当ライター】2025年3月4日

第2試合

東家:中田花奈BEAST X

南家:勝又健志EX風林火山

西家:鈴木優U-NEXT Pirates

北家:園田賢赤坂ドリブンズ

 

Mリーグ初代王者が1000ptに復活するのに、そう時間はかからなかった。

東1局、この配牌ドラ3の園田の手牌、七対子のイーシャンテン。【發】の対子もあり、仕掛けても良し。

手牌の進行に注目が集まったが、

ドラが暗刻になり、仕掛けての面子手進行が本線に。

すぐに優から【發】が鳴けてテンパイ。

【2ソウ】のポンにも成功し、【1マン】【4マン】に待ち変え。

中田が2度のテンパイ取らずでピンフ、赤、タンヤオを狙っていき、

【4ピン】を引いて狙い通り、高打点になってリーチをかけることに成功したが、

園田が2000-4000をアガり切る。

東2局は、中田がダブルリーチを放つが、

安全牌、安全牌…と切り進めていたはずの園田が、ドラ3のイーシャンテンまで復活。

【6マン】【6ソウ】もどちらも中筋で両面には当たらない牌。

このチャンス手まで育てば、どちらも打つに値する牌だ。

そして【4マン】を引き、カン【3ピン】で追いかけリーチ。

掴んだのは、抗う術がない中田。

麻雀とは残酷なゲームである。配牌でテンパイしていたら、リーチを打つしかないというのに。

この8000点のアガリで、全員と20000点以上の差をつける。

 

南2局

勝又が11巡目、この牌姿から【8ソウ】をポン。

親番を連荘で繋ぐべく、遠い所から発進するが

さらに【8ピン】【6ソウ】と連続でポンすることに成功。

おまけに【赤5マン】まで引いてきて、この手を4000オールに仕上げる。

一時は園田との点差を10000点以内まで縮めるも、南3局1本場

ダブ【南】、カン【8マン】と急所を連続で仕掛け、さらには赤2つの高打点。

どうしても2着に浮上したいBEAST、中田の手牌には、【6ピン】がぽつんと浮いていた。

満貫のツモが狙えるこの手牌からは、【6ピン】を止めることは出来ない。

この8000点で、2着の勝又でさえ園田と18000点差を超え、跳満ツモも届かないという状況に。

 

そして迎えたオーラス、園田の「王者タイム」が幕を開けた。

この王者タイムが、まさに園田の魔術でしかたどり着けない領域だったので、ぜひご覧いただきたい。

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