熱論!Mリーグ【Tue】
Mリーガー萩原聖人の
魅せた進化と意地、
そして貢献と
文・ZERO【火曜担当ライター】2019年2月5日
Mリーグの本シーズンと呼べる戦いは、この夜を含め、あと5日となった。
昨年の10月にMリーグが始まり、多くの麻雀ファンの生活に変化をもたらしてきたと思う。
知らなかった選手に対しても、試合を追うごとに個性を把握し、そしてお気に入りの選手・チームができる。
そんなお気に入りのチームの動向は常にチェック。対局中はアガリや放銃の度に一喜一憂し、試合が終わっても話題になった手牌に対しては、ときに本人も交えて議論が交わされる。
もうMリーグなしの生活は考えられない…とまでハマってしまった人もいるのではないだろうか。
しかし、そんなMリーグ。泣いても笑っても、あと5日で3チームが姿を消す。
今年の10月を迎えるまで、もう試合を見ることができないのだ。
生き残りをかけた決戦の火ぶたは切られた。
さて、先週頃から試合前に表示されるようになったこのグラフ。
本日戦うチームが太線で表示されており、これまでの経過が非常にわかりやすい。
とても素晴らしいと思う。
麻雀配信というものは、ひとたび麻雀が始まってしまうと、終わるまでは1牌ツモって1牌切る…の繰り返しで、映像としてはかなり動きが小さい。
だからせめてその前後はいろいろやってみてほしい。
いや前後だけでなく、対局中にも工夫はできる。
例えば、南入の前に5分くらいのインターバルをとって、応援メッセージを流すのはどうだろう。メッセージを送るのは、身内でもいいし、ファンでもいい。
画像を流しているうちに、選手はトイレに行ったり休憩をとったりすることができる。
誰かが仕掛けたら、その人の副露率が表示されるとか、誰かがリーチしたらその人のリーチ率・そしてリーチ成功率・平均裏ドラ枚数・などが表示されるなど、ファンが喜びそうな仕掛けはいくらでも考えられそうだ。
まだ初年度であり、始まったばかりなのだから、失敗を恐れずいろいろ試してほしいと思う。
あらためてグラフをみてもらうとわかるが、風林火山とドリブンズは少し抜けていて、あとの4チームは大混戦。雷電は苦しく、もう後のない状況となっている。
そんな崖っぷちの雷電に起用されたのがこの男だった。
萩原聖人。
開幕当時は、現代麻雀に対応できず困惑の中でもがきながら打っていたように見えた。
しかし萩原はもがきながらも打ち筋を修正し、今年に入ってからは大きく成績を伸ばしてきている。
そんな萩原が北家の席に座ってすぐ、こんな手牌になった。
をツモってきたところだが、ツモ切る人も多いと思う。
変化はピンズの横伸びだけに任せておいて、ダイレクトを逃さずに打つ、バランスのよい選択だ。を持っていても強い変化は少ない。
でも萩原は…
を打つだろうな、と思っていた。
カンでリーチする気がないならこの一手だ。
ツモときたときにが残っていた方がよいし、他にもツモ、ツモときたときもが残っていた方が強い。カンのダイレクトツモだけは痛いが、それを補って余りあるメリットがある。
ツモってくる順番によっては
こんな麗しいテンパイに変貌する。
3巡目なら大きく振りかぶることも大事だと私は思う。
次の巡目、すぐに
をツモってきた。なら567の三色もあるので少し悩むが、ならを残すよりを残した方が嬉しいくっつきが少し多い。萩原も打とした。
をツモって待ちのフリテンリーチ。
最安目の1300・2600となったが、意志を持って残したが活きた素晴らしいアガリだったと思う。
安定のグシャア。
——10年以上前の話
「プロなんて」
「プロの癖に」