さて、2戦目のヤマ場は南2局だった。
まずは亜樹が三面張で先制リーチ!
すると、親の沢崎もすぐに追いついて追っかけリーチ!こちらも三面張、待ちだ。しかも高目は456の三色まで見える超大物手。
勝ったのは…
亜樹のだ!
裏も乗って、リーチピンフ裏。沢崎から亜樹へ3900と、リーチ棒1000点の点数移動だ。
このときの亜樹のホッとした表情が印象的だった。
⑩南3局 12巡目 南家 亜樹の手牌 (ドラ)
さて、みなさんはどうする?
①リーチ ②ダマ
【Mリーガーの選択】
亜樹は②ダマを選択。
現在2着の沢崎との点差は10000点。ここでドラの2600点をアガれば、オーラスで沢崎に満貫をツモられても亜樹はトップを守ることが出来る。
ここはダマで確実にアガリを拾いに行った。
【結果は…?】
沢崎からがこぼれ落ちた。
この2600をアガった亜樹は、オーラスをノーテンで伏せて今季初のトップをとった。
【考察】
ここはアガリによる局消化と、沢崎との点差を12000以上に広げる価値がとても高い。
わざわざ①リーチをして注目を集めるデメリットは大きいので、ここは②ダマがいいだろう。
筆者のオススメ…②ダマ
チームのなかで自分だけがトップをとっていないことを気にかけて、どうしてもトップがとりたかったという亜樹。肩の荷がおりたのだろうか、インタビューの間、終始にこやかな表情であった。
さて、10個のリーチ判断を紹介し終わったところで、チームランキングを見てみよう。
昨年度優勝チームのドリブンズがスタートで躓いてしまった。思えば、今日のリーチ判断の記事でも、ドリブンズを取り上げる回数が少なかった。そもそも手が入っていないということの証左であろう。
本来、ドリブンズはこれでもかというくらいガンガンリーチを打ってくるチームだ。
魔法使い園田の、エッジの効いたリーチ。
リーチ超人村上の、最終形リーチ。
破壊神たろうの、強欲リーチ。
そして、いまだヴェールにつつまれている丸山はどんなリーチを見せてくれるのだろうか。
まだまだ長いリーグ戦。ドリブンズはリーチ攻勢でゴリゴリとポイントを巻き返してくるであろう。王者の復活を祈りつつ、この記事を終わりとしたい。
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京大法学部卒の元塾講師。オンライン麻雀「天鳳」では全国ランキング1位。「雀魂」では4人打ち最高位の魂天に到達。最近は、YouTubeでの麻雀講義や実況プレイ、戦術note執筆、そして牌譜添削指導に力を入れている、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著者であり、元Mリーガー朝倉康心プロの実兄。x:@getawonarashite