サクラナイツ・内川幸太郎
露骨なホンイツ狙いを見せて
本当の敵をあぶりだす
「索敵」
【Mリーガー29人の名手】
Mリーグ 201910/11
第1試合 東3局ドラ
22400
22400
西家 近藤誠一(セガサミーフェニックス)
26300
28900
東家の第一打からポンして意図的にホンイツ狙いを見せる打牌で主導権を握ろうとする内川。
さらに瀬戸熊から打たれたもポン。
6巡目にマンズと字牌だけの手牌となるが、手の内はバラバラ。対面の瀬戸熊あたりが積極的にマンズを切り出しているが、このツモで内川が捨てたのは何だったか?
「相手の対応を見て手の内を探る」
内川はここで打。周辺牌をツモったときのロスはあるが、そもそもポンなのでリスクは小さい。それよりマンズを余らせることで他家の動向を把握できる利が大きい。内川に対しキツい牌を押してきたら「手が入ってる」「ドラの東がある」という情報を得られるのだ。
この後、近藤・瀬戸熊からは安全そうな牌が出たが、親の藤崎は内川に厳しい打。
内川はこれを鳴いてのシャンポンテンパイを取るが、
藤崎はさらにも打ってきた。攻めてきているのは明白だ。
結果的には内川のツモで決着。だが、ドラを持っていそうな藤崎からのリーチには押しづらいと考えていただろう(実際にはドラ単騎のチートイツでヤミテンしていた)。テンパイ気配を装うことで相手の動向を伺う内川の「技」が見られた一局だった。
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東川亮
赤入り麻雀、東天紅(三人麻雀)などを愛する、さいたま市在住の麻雀ファン。本業はフリーのライター。飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」にて、オーナーである麻雀解説者・梶本琢程氏との接点が生まれ、その縁をきっかけとしてキンマWebにてライター活動を開始した。
ひがし@Twitter