先制リーチを打てそうにないと判断した園田は、ここから躊躇なく
リャンメンターツのを落としていった。
こうして
安いながらもアガリ切り、他家の大物手を阻止。
こうして親番を迎える。ドリブンズの今後を占う配牌は
8種9牌。よく混ざってらっしゃる。
思えば今季のドリブンズは、親での配牌やツモが、非常に苦しい印象がある。
調べてみると、親番での平均収支は
園田 80点
村上 1272点
たろう 476点
丸山 -676点
リーグ平均 758点
(Mリーグ成績速報様のデータより)
倍満やハネ満を決めている村上こそ抜けているが、他の3人は平均と比較して非常に低い。
やはり、今季のドリブンズは、展開の影響の大きい親での巡り合わせが悪いと分析できる。
さて、園田は国士とチートイなどに向かうが…
近藤の3000・6000が炸裂!
この局の近藤の選択は恐ろしかった。
ドラこの形で上家の園田から打たれたをスルーしたのだ!
たしかに、近藤がいきなりチーすると、その後、手になっていない園田から絞られてしまう公算が高い。また頭のないこの手牌でははまだ急所とは言えず、も有効牌と言えるのだ。それならば引きつけるだけ引きつけて、急所だけ鳴く構えもありなのかもしれない。
私にはとても我慢できないが。
潤沢な手牌を最大限活かし切る近藤と、枯れ果てた荒野でもがき苦しむ園田が対照的な一局だった。
続いての園田の選択にも驚いた。
南1局
役牌のが重なった場面。
園田の構想力ターイム!
園田が選んだのは…
だった。まず最初に思い浮かべたのはホンイツだろう。
ドラ色のソウズにしたいのは山々だが、すでにマンズでメンツができている上、場を見るとソウズが高く、マンズが安い。(ソウズは使われていそう、マンズは使われていなさそう、という意味)
しかし、園田はそれだけじゃなく、とんでもない構想を描いていた。
からではなく、を選んだのは…
このドラのをキャッチするためだ。
そして、ここから何を切るか。
まぁ普通に、マンズのホンイツを見るならやといったところか。
園田が選んだのは、そのいずれでもなかった。
1枚切れの打!これが園田オリジナル!
これはが横に伸びた時に、マンズのホンイツよりも、メンタンピン(リーチタンヤオピンフの略)の方が近いとふんだのだろう。なるほど上家の捨て牌を見ると国士ともチートイとも言える変速模様で、こういう時はさきほどの近藤の手牌のときのように、1つ鳴いたら絞らられてしまうことが推測できる。そもそもその時点でとも厳しい。
その点、打の裏目は1枚であり、こう構えておけばメンタンピンや234の三色に無理なく対応できる。
それにしても、役牌が2つ対子ある手牌で、メンタンピンを狙うとは、その構想力の柔らかさに驚く。
しかしそんな構想力も実らず、淡々と時は流れていく。
その間、園田は「先制リーチにいけそうな配牌」を一度も手にすることなく、ひたすらもがき続けていた。こうしてオーラス、最後の親番を迎える。
ドリブンズにとっても剣ヶ峰、最後の配牌は…
うーん。相変わらず苦しい。
少なくとも1段目にリーチといけることはなさそうだ。
「与えられた材料で最善を追求する」
とはいっても、いつまで我慢すればいいんだ!
ドリブンズファンの憤りと焦りが交錯する。