それはビールへの冒瀆のせいなのか…わたしの“キレスイッチ”女流プロ雀士【百恵ちゃんのクズコラム】VOL.15

それはビールへの

冒瀆のせいなのか…

わたしの“キレスイッチ”

女流プロ雀士

【百恵ちゃんのクズコラム】

VOL.15

前回までの「百恵ちゃんのクズコラム」

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デスソース事件

百恵ちゃんは自分のことをかなり温厚な方だと思っている。
20歳を越えてから人に対してブチ切れたことといえば覚えている限りだが一度しかない。

初めにその時百恵ちゃんを怒らせた犯人を紹介しておこう。

最高位戦北海道本部の木村翼という男だ。
翼氏とは最高位戦に同期で入会した仲間だった。おなじ苫小牧市に住んでいたこともありすぐに仲良くなった。だが年齢が四つ程上だった為、きちんと敬語を使って話していた。

ある日、いつものように翼氏の同級生がやっているBARで飲んでいた。百恵ちゃんがトイレから戻ると翼氏がニタニタとこちらを見ていた。随分気味が悪いな、と思ったが失った水分を取り戻すため百恵ちゃんは気にせずビールを飲んだ。

ビールには特に何も気にならなかったが翼氏が

「百恵のビールになまら激辛のデスソースいれたんだぜえー( ◠‿◠ )」

と言ってきた。その瞬間に百恵ちゃんの心の奥底にしまいこんでいたキレスイッチが入った。
それまで翼氏に対して敬語を貫いてきた百恵ちゃん

「ふざけんなよ、お前が飲めよ」
「ほら、早く」

と汚い言葉で捲し立てデスソースが入ったビールを一気飲みさせた。一気飲みが嫌いな百恵ちゃんが人に対して一気飲みを強要したのはこれが初めてだった。

翼氏も少しふざけただけでまさかそんな事態になるとは思わなかったのだろうし当時はまだ猫をかぶっていたので百恵ちゃんがそんなことを言うような子だとも夢にも思わなかっただろう。
翼氏は涙目になりながら自身でプロデュースしたデスソース入りのビールを一気飲みしていた。

これが百恵ちゃんが20代になってから唯一ブチ切れた事案である。

普段どんなに嫌なことがあっても一旦家に持ち帰って検討するタイプなので、自分にこんなところにキレスイッチがあるとは正直驚いた。
デスソースに切れたのか、愛するビールにいたずらされたことにむかついたのか、はたまた翼氏のニヤニヤ顔に腹が立ったのかは未だに謎である。

翼氏とはその後仲直りし、上京した今でも仲は良い。が、四年前、最高位戦の技能検定を一緒に受けに行った時に百恵ちゃんがリュックと背中の間にスカートを引っ掛けてしまい、パンツ丸出しでコンビニを闊歩していたことを未だに言いふらされている。

大変憎たらしい男なのである。

ともこ

マイちゃんや百恵ちゃんは日々自分のテンションの高さに疲弊していた。
百恵ちゃんはなぜか遠くに友達を見つけると全力疾走で追いかけ、ダイブする様に抱きついていた。今考えると本当に意味がわからないし、相手方はめちゃくちゃ怖かっただろう。

そんな日々だったが我々も時々落ち込むことだってあった。

高校生の頃、マイちゃんは落ち込むと泣きながら吉幾三の『と・も・こ』という歌を永遠に聴き続けていた。よくこの歳で吉幾三で泣けるな、と思っていたがマイちゃんの感受性は未知数なので深くは聞かなかった。
ただ落ち込むたびに毎回毎回ともこを流されるので百恵ちゃんまで歌詞を全部覚えてしまった。

お姉ちゃんは20歳くらいの頃、当時付き合っていたかなり怪しめの彼氏のフリスクを勝手に食べようとしたところ何故か激怒され、そのままフラれてしまいそのショックでセサミストリートの着ぐるみを着たまま3日間寝たきりになった。
自分の部屋でひっそりと寝てくれればいいのにリビングのど真ん中に布団を敷いていたので心配してほしいんだろうなとは思ったが面倒臭かったので対応は他の人に託した。

百恵ちゃんも大好きな俳優の森山未來さんが結婚したときは悲しみに打ちひしがれた。
一日寝込んだ末、

百恵ちゃんにはもう石川遼くんしかいない」

そう思い、そのまま石川遼くんの有料メルマガを登録した。

謎の高熱

体調を崩すと41.4度まで熱が上がったときのことを思い出す。
当然インフルエンザだとはおもったが、救急外来に行くほどでもないな、と思った百恵ちゃんは自力で治そうと考えた。今思うと頭からやられていたんだと思う。以前マイちゃんがインフルエンザを自力で治そうとして二階の窓を頭でカチ割って徘徊したエピソードを書いたが百恵ちゃんも似たようなことをしていたのだと今初めて自覚し、頭を抱えている。

これは当時の記念写真である。

体温が40度を超えたことがなんだか嬉しくて写真を撮りまくっていた。

当時自宅には妊娠中のお姉ちゃんが出入りしていたため、フラフラになりながらも高熱が出ているから部屋には絶対に入らないで欲しいことを伝え、百恵ちゃんはセルフ隔離をし外へ出る時は窓から出入りしていた。

41度の熱が出ようと百恵ちゃんの食欲はとどまることを知らなかった。

「こんなときだから」

と、出前でとったピザやとんかつ定食を残すことなく食べ、高熱で口の中で溶けていくアイスを楽しんでいた。

しかしそんな生活を3日程過ぎたあたりでさすがの百恵ちゃんも辛くなってきた。

カーテンの隙間から漏れる電灯の光のなかに
影絵が見えたのだ。よーく見てみるとそれはライオンキングの影絵だった。

「あれはムファサ。あれはシンバ。あぁついにアタマがこわれちゃったな」

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