白鳥の捨て牌もそこまでチートイツに見えないが、村上の目はごまかせなかったようだ。
この巡目まで生牌のを引っ張ったということは後で危険になることは承知でを重ねたかったということだ。
そう考えたときにチートイツというのが候補の一つとしてあがったのだろう。
また、などよりもを残したということで、ドラが複数あって役が欲しい状況なども想像できる。
いずれにしても、相手の速度感に合わせた繊細なオリ判断だったと思う。
たろうが「ゼウスの選択」なら、さしずめ村上は「ポセイドンの選択」といったところだろうか。
ポセイドンはギリシア神話で海と地震をつかさどる神である。
重厚なイメージのある村上と、どことなく重なる気がするのは私だけだろうか?
この局は白鳥がドラタンキが零れないと見て機敏に1枚切れのに待ちを変えて出アガリ。
リーチでも良さそうだったが、ラス目の親である内川を警戒したのだろう。
白鳥には点差を詰められたが、南3局は内川が前原からハネマンの出アガリ、南4局は前原が白鳥からハネマンの出アガリ。
まさに展開が味方して村上がトップで2回戦は終了。
ドリブンズは32節目にしてようやく今シーズン初の「1日2連勝」を達成した。
前年度チャンピオンがようやく、ようやくの連勝でやっと片目が開いたのではないだろうか。
2連勝してもチームポイントはマイナス400ポイントを超えており、まだまだ厳しい戦いが続くことが予想されるが、今日と同じように「1日2連勝」をあと3回すれば充分ボーダーには届く。
村上が魅せた、まるでポセイドンを連想させる堅い守備や―
鈴木たろうのゼウスの選択をもってすれば―
400ポイント程度のマイナスなら吹き飛ばしてしまいそうな気がしてくる。
残り26試合。
前年度王者のドリブンズが勝ち上がるために、まだ充分時間は残されているのかもしれない。