熱論!Mリーグ【Fri】
守備型なのに無筋連打!
藤崎智が今まで一度も
ラスを引かなかった理由
文・危険な鬼太郎/2020年1月24日
知る人ぞ知る情報だが、筆者はKONAMI麻雀格闘倶楽部の藤崎智の麻雀が好きだ。私が麻雀のルールを覚えるきっかけを作った男だからだ。
彼の雀風は彼が所属している日本プロ麻雀連盟でも異端。もちろん皆さんもご存知のようにMリーガーの中でも異端な存在だ。
リーチ判断、ヤミテン、無筋を打つ枚数。どれを取って見ても彼の選択は消極的に見える。何故、そのような麻雀で勝てるのか?何故?そのような麻雀が面白いのかを今回は書いていきたい。
1戦目
東2局
藤崎が好配牌を貰う。

いくら仕掛けが少ない藤崎でも、手牌にドラ3が出来ている状況では自風ののポンは勿論の事、カン
もチーしたいところ。
ドラ表字牌で1枚見えており、この手牌の一番のネック。藤崎がカンのチーをしたら他家から高い!と思われても、中々字牌の
までは絞られない。
親のたろうが先制リーチ!

ピンフドラ1の待ちのリーチだ。しかしリーチ宣言牌が
。この
を藤崎が見逃すわけがない。

を暗刻にしていた藤崎はこの
をチー!
と
のくっ付きに受けた。放銃率が極端に低い藤崎でも、この巡目でマンガンの好形イーシャンテンならば降りない。
そして藤崎がテンパイ。

を引いてのカン
テンパイであっさりと
を放銃した。これは、親のたろうにはまだ無筋の枚数が多すぎる点と、自分がアガれそうなマンガンテンパイだという点。3段目だがアガれそうな感触はある。

さらに裏ドラが乗り、リーチピンフ赤裏の12000の放銃!
こう思う方もいるかもしれない。
「藤崎は守備型なんだろ?だったら放銃するなよ!暗刻のとか、現物の
を打てよ!」と。
きちんと打つべき牌を打たずに放銃を避けるのは守備型でも何でもない。それは逃げの麻雀。危険牌を打たなくてどうやってトップやラス回避が出来ようか。
筆者は藤崎が大量に点棒を持った時よりも、序盤に点棒を失った時の打ち方の方が面白いと思う。
東3局
親の藤崎がをポン

ドラがで
含みでは中々使いにくい所。だが、2900でもいいので連荘はしたい。
藤崎が上家のたろうから出たをチー!

なんとここで、のカン
の形を嫌わずに、
と払う方を選んだ。
藤崎は2900の手牌には価値が無いと思った。さらに上家のたろうにはピンズが高い。ピンズの出は期待しにくい。なら、少しばかり欲を出しても良いと。
沢崎が何巡か回した後に、何故かツモ切りリーチ!

6巡目の以降、ツモ切りでのリーチ!五順もソウズの手替わりを待ったのにも関わらずのリーチ。
そして何故か当たり牌を抱えていた藤崎。

テンパイをしていたならば余裕で切っていたとは思うこの余剰牌の。ここは
が四枚切れでノーチャンスなのと
が1枚切れなので
の対子落としで耐える。
安全牌が無くなり藤崎の手が止まる。

通りそうな牌はの筋の
辺りだが、沢崎はツモ切りリーチ。ツモ切りリーチは大体は愚形を想像させるので、筋は頼りたくないところ…。最悪は
に頼るしかないがまだ早い。
この手牌には通りそうな筋がある。

それがこの打。沢崎のリーチに
は通っていなく、普通に危険筋に見えるが実は違う。
は沢崎の最終手出しの直後に藤崎が通した牌。つまり
で当たるとすれば沢崎は
の役無しリャンメンリーチをしなかったことになる。
これは考えにくい。
そしてカン待ちリーチの場合だ。
は自分の目から3枚見え。つまり沢崎に
が当たるときは
と持っていることになる。