【目次】
嶺上牌(リンシャンパイ)とは
嶺上牌とは、槓(カン)の時に王牌から補充する牌のこと。基本的に王牌はツモれないが、嶺上牌はカンの時にツモることができる。
14枚の王牌(ワンパイ)のうち、ドラ表示牌の左隣りの2枚2段=計4枚を嶺上牌として使う。嶺上牌の反対側の4枚4段は槓ドラ表示牌となる。
四開槓と嶺上牌
四開槓(スーカイカン)による途中流局を採用している場合、1局で2人以上でカンを4回すると流局となるため、嶺上牌は最高で4枚しか使わない。
1人が4回カンをした(=四槓子/スーカンツの成立条件が満たされた)後のカンについては、「5回目のカンは不可」、または「5回目のカン宣言の時点で流局(嶺上牌は既にない)」になるかはルールによって異なる。
ドラ表示牌をめくる前に嶺上牌を下ろす
麻雀のマナーとして、ドラ表示牌をめくる前に嶺上牌を下ろすのが一般的である。
- 「第1嶺上牌を下ろす」→「ドラ表示牌をめくる」の順番で配牌をする
これは、ドラ表示牌をめくるときに第1嶺上牌が落ちて牌が見えてしまうのを防ぐため。嶺上牌を下ろさずにドラ表示牌をめくると、隣の牌が押し出されて第1嶺上牌が落ちてしまうことがある。
嶺上牌をツモったときの海底牌の移動
一般的な麻雀ルールでは、「王牌は常に14枚残す」と定めている場合が多い。その場合、カンをして嶺上牌をツモる=王牌から1枚取ると1枚不足するため、海底牌(ハイテイパイ=牌山の最後の1枚)を1枚王牌の右側に移動して王牌を補充する。
嶺上牌をツモったときは、海底牌(上図のa)を王牌に移動させる。(a)は王牌に組み込まれるため、そのひとつ前の牌(b)が海底牌になる。以下、嶺上牌ツモのたびにこれを行う。
王牌はこちらの記事で詳しく解説。
嶺上牌でのアガリで成立する嶺上開花
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は、カンしてツモった嶺上牌でアガると成立する1翻役。略して「リンシャン」と呼んだり、「リンシャンツモ」と呼ぶことも。門前でも鳴いても成立するが、出現頻度の低い役。
カンできるのは海底牌の1枚手前までで、その場合は嶺上牌がその局の最後の牌となる。海底牌はツモられずに局が終わるため、嶺上開花は海底摸月(ハイテイ=1局の最後のツモ牌でアガる)と複合しない。
嶺上開花と成立条件、成立例、相性のいい役などを以下の記事で詳しく解説。
海底摸月はこちらの記事で解説。