かつてない拮抗した状況の
2021-22ファイナル。
求められるのは安定感か、
それとも爆発力か…?
文・危険な鬼太郎【月曜担当ライター】2022年4月18日
どのチームが優勝すると思うか? と聞かれると正直迷うが、やはり堅い所を言えばアベマズとサクラナイツか。
この2チームはMリーグに参入してから毎年ずっと決勝まで残っている安定感抜群のチーム。
しかし決勝は僅か12半荘の短期戦。勝つために求められるのは安定感ではなく圧倒的な爆発力。決勝に残った4チームすべてに爆発力のある選手が揃っているので勝負がどう転ぶのかは予想できない。
【2回戦】
東家:高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
南家:近藤誠一(セガサミーフェニックス)
西家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
北家:日向藍子(渋谷ABEMAS)
東1局 親・高宮 ドラ
親番の高宮が幸先よく聴牌をしてリーチ宣言!
リーチピンフドラ赤の待ち。なんとこの待ちが自身で1枚使っているのにも関わらず、山に6枚も眠っていた。
ツモアガリが約束された待ちかと思いきや… 数巡経ってから高宮がをツモ切ると、
待ちで親の現物待ちのヤミテンを入れていた堀からロンの声。高宮が堀にピンフ一盃口赤赤の8000の放銃となる。
1回戦ラスの麻雀格闘倶楽部。中々不調を脱することが出来ない。
この後も高宮はドラの暗槓を入れて反撃を試みるも、
堀が鳴いてキチンと自身でアガって高宮の勝負手を捌き、堀一人だけちょっと点棒を伸ばした状態で東4局を迎えた。
東4局 親・日向 ドラ
高宮が聴牌をしたが、リーチをせずにヤミテンを選択する。
待ちはの変則三面張で強く、打点もタンヤオ赤もあるのでリーチかと思いきや案外慎重に見える。
この高宮の手牌、仮にソウズが伸びて三面張になったとしても場合によってはタンヤオが消える場合がある。故に即リーチが普通だとは思うが、高宮は待ちの良さを優先したか。それか高宮はマンガンが不服で、三暗刻変化やソウズの一盃口変化も強く見たのかもしれない。
そして次巡、
高宮はを引いて待ちをに変えてのリーチ宣言! 自分の目からが3枚見えているのでこの待ちは絶好に見える。
そして高宮は見事にをツモ!
リーチツモタンヤオ赤の2000-4000のツモアガリ。これを格闘倶楽部の反撃の烽火と出来るか。
南1局 親・高宮 ドラ
親番の高宮が手を緩めずに続けさまにリーチ宣言!
ドラの単騎。そしてこれに立ち向かったのがラス目でドラが重なった日向。リーチの一発目にドラを引いて
中筋のを切ってホンイツに向かう。道中で切るは勝負になってしまうが、高宮のリーチには通ってない筋が多すぎるのでこの浅い巡目ならば余裕で勝負できる。
しかし上家の堀からを切られると日向は方針変更してをチーし、
ペンを払って字風でドラのとの字牌のバックに構える。そしてすぐに高宮からが切られたので日向はこれを勿論ポン!
これで日向がドラドラ赤の8000点のカンの聴牌。そして高宮がを掴んで、
日向が高宮から8000点を直撃してこれで3着目に立つ。日向の柔軟な攻めがアガリを呼び込んだ。
しかしこの半荘でトップに立ったのは堀。東1局でリードしてから他家が先手を取ると手を安全に進め、いざ南2局で2着目の近藤の親番になると、
このツモ一盃口ドラ赤赤の2000-4000のアガリを決めるなど、一切他家に隙を見せず、他家に影も踏ませぬ勢いでチームにトップを持ち帰ることに成功した。
そして案の上、堀はトップを取ると嬉の感情しか持てなくなるのでインタビューの席で今の気持ちを聞かれて
言葉短く「嬉しいです」と述べていた。それと同時に皆が引くぐらい打つ! とも宣言した。