10月27日(木)の第2試合のオーラスは、固唾を呑んで結末を見守っていた視聴者の方も多かっただろう。
点棒状況は、東家から、
赤坂ドリブンズ・園田賢 13300
KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾 30400
KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗 21900
セガサミーフェニックス・魚谷侑未 32400
となっていた。
供託は2本、3本場である。
魚谷がトップ目で堀が2000点差の2着。
堀と8500点差の3着に伊達がいる。
園田はラス目。今日まで赤坂ドリブンズは最下位で、この日も初戦に鈴木たろうが4着。
それぞれのメンバーが素晴らしい内容で戦っているものの、
あと一歩の牌運に恵まれない、または惜しい選択の敗着に泣く印象がある。
今回もラス親に一縷の望みをつないで園田が懸命に喘いでいた。
その戦いぶりは、本当に胸を熱くさせるものがあった。
アガリトップの堀が10巡目にポンテン。
を鳴いて打の待ちである。
このときまだ園田はこんな形だ。
浮いているは当たりのリャンシャンテン。
ここから園田が追いつき、連荘を果たすことなどできるのだろうか?
がくっつき、を打たずに済んだ。
13巡目に上家の魚谷からが打たれ、チー。
形式テンパイに向かう。は場に5枚目である。
しかし次巡──。
園田が掴んだのは、当たり牌の。
次巡には、こうなる。
死ぬほど目一杯に受けたい最終局面。
堀の捨て牌を注視する。
堀はを切った後離れてを手出し、
ポンで打のテンパイである。
ピンズももちろん全部危ないが、
が雀頭で待ちという形はかなり想像の範疇にあっただろう。
園田は、このを打たないだろう。
それは私も期待があった。
園田は、今日まで何度も、相手の手牌に対する読みを諦めず、怠らず、止めてきた実績があった。
ただし──、園田の残りツモ番は2回である。
ここはもう、堀の待ちがピンズであることに賭けて、を切るべきなのかもしれない。
通るのはソーズだが、それではかツモしかテンパイしない。
いくらなんでも、厳しすぎる。
しかし園田は、歯を食いしばってを滑らせた。
テンパイ効率は格段に落ちる。
だが今この手で切れるのはソーズしかない。
園田を嘲笑うように、次巡のツモはだった。