立ち上がれ或世イヌ
悔しいという感情が
君をもっと強くする
或世イヌは初心者だった。
それこそ初登板となった第1節では、驚きの打牌で視聴者を驚かせ、チーム内では「間違いなく或世が一番下手だった」と冗談交じりに笑い飛ばされるほどに。
しかし、或世はそこから強くなった。
2回目の登板となった第6節。
猛特訓の成果を遺憾なく発揮し、或世は好成績を叩き出す。
その素晴らしい闘牌は、第16試合の観戦記にも記してあるのでそちらを確認してほしい。
記事リンク:【神域リーグ2023 第6節第16試合観戦記】それでも皆が待っててくれた 助けてくれた、だから 或世イヌは応えたい
とにかく、この結果は或世にとって少なからず自信になったはずだ。
この日の第1試合で、師匠である白雪が4着に終わってしまう。
その後を託された或世。
チームとファンの期待を背に、或世が敵討ちに出陣だ。
第20試合
東家 ルイス・キャミ―(チームゼウス)
南家 朝陽にいな (チームグラディウス)
西家 歌衣メイカ (チームアトラス)
北家 或世イヌ (チームアキレス)
試合の展開を握ったのは、グラディウスの誇るビースト、朝陽にいなだった。
まずは東1局。先制テンパイを入れた朝陽だったが。
これをテンパイ外し。ドラのが出ていくカンのテンパイは、あまり嬉しくない。
を外せば、引きでの3面張変化、引きでのタンヤオテンパイ、引きでの多面張変化など変化する牌が豊富。
焦ること無く、朝陽が柔軟なテンパイ外し。
「ハイ来た~! にいなの勝ちリーチ!」
そうして引き入れたのが絶好の。
これでの多面張+ドラを使えるという最高のテンパイになった。
その宣言牌をポンして戦う姿勢を見せたのが、歌衣だった。
タンヤオドラドラのイーシャンテン。この日の1試合目の咲乃のトップに続くと息巻く歌衣が、朝陽のリーチ相手に果敢に切り込んでいく。
そうして持ってきたのが、。
を引けば使えるが、そうすると出ていくのがドラの。
も切っていることもあり、このは使いにくい。
ということで勝負したが、朝陽に放銃となってしまう。
リーチタンヤオ赤ドラの8000点を、まずは朝陽が先制。
朝陽の勢いは止まらない。
東2局。朝陽はここからをポン。
雀頭が一旦無くなってしまうが、こうしておけばをチーした後に、を落としてホンイツまで向かうことができる。
残念ながらツモが伸びず、最終盤でドラのを持ってくる。
これはテンパイしていない所からは切れないと判断し、前巡に通っている2s切り。
するとなんと2連続でドラのを引いて来ることに成功。
これで待ちで、なら一気通貫がついて12000のテンパイになった。
これをテンパイした瞬間に、歌衣のリーチ宣言牌で捉える。
高目のロンで12000の加点。これで朝陽が大きなリードを確保。
ここまでなかなか勝負に参加できていない或世。
この東2局1本場も、イーシャンテンにまで来たが朝陽が既にダブをポンして3副露。
このは、朝陽に当たり得る牌だ。