あ、あれはユウの拳…! 女戦闘民族が魅せた 怒りの猛烈プッシュ【Mリーグ2023-24観戦記 1/9 浅見真紀 VS 瑞原明奈 VS 瀬戸熊直樹 VS 内川幸太郎】担当記者 ZERO / 沖中祐也

あ、あれはユウの拳…!
女戦闘民族が魅せた
怒りの猛烈プッシュ

文・ZERO / 沖中祐也【火曜担当ライター】2024年1月9日

瑞原はカッカしていた。

ここのところの対戦を振り返ってみると…

11/16 トップ
11/24 3着
11/27 2着
12/11 2着
12/18 2着
1/9  今回!

直近の3連続2着はいずれもトップが取れそうで競り負けるという展開でのもの。
悔しさは募る一方で、12月の出番はたったの2回。およそ3週間ぶりの出番となったのである。

第1回戦

東家:浅見真紀
赤坂ドリブンズ

南家:瑞原明奈
U-NEXTパイレーツ

西家:瀬戸熊直樹
TEAM雷電

北家:内川幸太郎
KADOKAWAサクラナイツ

実況:松嶋桃
解説:村上淳

東2局 クライマックスは突然に

内川のリーチを受けた親番の瑞原の手牌。

ドラと赤が合わせて3枚あり、なんとかしてアガリたい。
それにリーチの一発である。

1枚切れの【南】を落としてタンヤオでのアガリを狙うんでしょう。
というかそれ以外にある?なんで手が止まっているの?

そう思った方も多いはず。
しかし、燃え上がる瑞原が切ったのは…

【2ピン】だった。

【2ピン】は筋ではある。
ただ通っていないことには変わりなく、【2ピン】を切ってしまうとより危険な【4ピン】が出ていく可能性が高い。やはりここは一旦【南】を切ってタンヤオで押し返すべきでは…

いや、打【南】は唯一の雀頭候補を失ってしまう。
柔軟に見えるがアガリから遠くなるのかもしれない。

安易にタンヤオに決めず、形を維持し、攻め返す… この手筋は鈴木優の拳…!

次に

【6マン】が暗刻になるも、ここでも【南】を切らずワンチャンスの【4マン】を勝負。

瑞原の後ろから青白いオーラが立ち上る。

「私は対局中に怒ってしまうタイプ」と瑞原は自身の著書にて告白している。

誤解しないでほしいのは、決して不機嫌になったりするわけでなく、ましてや怒りの矛先が対局者に向けられているわけでもない。
矛先はあくまでも麻雀中の事象に対してであり、怒りというよりも燃えていると表現したほうが近いか。

気持ちを強く持てるので瑞原は、冷静にならねば、と無理に戻そうとせず、燃えている状態をあえて放置しているように感じる。

結果的には押し出される形で【南】を切っていき…

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