神域リーグは終盤の第7節を迎えている。
ここまでトップが無いことで、チームグラディウスが窮地に陥っていると思われがちだが、実はもう1つ、厳しい状況に追いやられているチームがあった。
チームゼウス。
ここまでの負債はついに300を超えてしまった。
神域リーグが5チーム参加になったのは昨年から。
同時に、ファイナルにいけないチームが1つできるようになったのも、昨年からだ。
そして、昨年、ファイナルに行くことができなかったチームは。
ゼウスなのだ。セミファイナルでの激闘を経て、惜しくも、ファイナルの舞台に届かなかった。
今年1人だけ、そんな悔しい想いをしたゼウスのメンバーとして、リベンジをできる選手がいる。
それが、桜凛月。
レギュラーシーズン終盤戦。たった一人の2年生が、チームを苦境から引っ張り上げることができるか。
第7節 第1試合
東家 緑仙 (チームヘラクレス)
南家 鈴木勝 (チームグラディウス)
西家 風見くく(チームアトラス)
北家 桜凛月 (チームゼウス)
東1局は勝の1人テンパイで流局し、東2局1本場。
桜がこのチーから仕掛けてタンヤオへ。
赤が2枚あっての勝負手。メンゼンでリーチしたかったが、リーチ棒の供託が1本あっての1本場。
対面の勝も2副露で、ゆっくりやっている時間は無いと判断。
まずはこれをツモアガって1000、2000の加点に成功。
今年の桜を見ていると、元々長所だった鳴き仕掛けに、更に磨きがかかったように感じる。
東4局1本場
ダブルドラである赤を手に使ってのタンヤオイーシャンテンだった桜。
しかし6巡目に上家の風見から先制リーチが入ってしまう。
桜は当然のように、通っていないを勝負した。
からなのも良い。待ちであったら安目である事、とという優秀なポン材を残すことで、後からポンの選択肢があること。
もう一度ドラ引きなどのピンズ変化も、瞬間捉えられる事。
安全牌は無く、自分は勝負手。桜に、撤退の二文字は無かった。
を引き入れて追い付く。
とのシャンポン待ち。
「お願いします!」
桜はリーチに打って出た。
ダマテンでも7700の高打点だが、出やすい待ちなわけではなく、また28牌ということもあって良い形への変化も乏しい。
であれば、出ても12000になるリーチが優位と判断。
「負けられない! 勝つ!」
これを見事ツモって、トップ目に立った!
苦しいチームを救うために、桜が大きなリード。
しかし当然、そのままトップで帰してくれるほど、神域リーグは甘くない。
続く東4局2本場、緑仙が2000、4000のツモアガリで反撃。
桜が親だったこともあり、トップに大きく迫ることに成功。
まだトップの行方はわからないまま、南場へ。
南1局
親番を迎えた緑仙に、勝負手が入った。
ドラのを対子にして、打点が上がる。マンズのホンイツ等も見える手だが。
緑仙はここで切り。
が重なったことにより、打点は担保された。
であれば、無理にホンイツにする必要はない。