ヘラクレスの恩返し
「マッスルポン」の後に
ゼウスへ贈った牌は──
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2024年11月28日
第2試合
東家:佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
南家:鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)
西家:勝又健志(EX風林火山)
北家:浅井堂岐(セガサミーフェニックス)
「逆襲のヘラクレス」浅井堂岐。
日本プロ麻雀協会の最高峰タイトル「雀王」を21期に獲得。
さらにBEASTオーディションなど様々な舞台での活躍もあり、今シーズンからセガサミーフェニックスに加入。
今日はジム!!!!
この後はご飯食べたらセット🀄️いってきます!! pic.twitter.com/AMkIprk2Ws
— 浅井堂岐(たかき) (@taka12taka24) November 27, 2024
ジムでの筋トレで「長時間集中出来る体力」をつけ、麻雀にも活かしていると話す堂岐。
その一方で、Mリーグでの麻雀を見ている限りでは、「『マッスルパーンチ!』と言わんばかりに、速度を遅らせてド高い手をゴリゴリ組んで攻めていく」そんな印象は今のところ堂岐にない。
むしろ、極端な進行の手組みをあまり好まず、マンズピンズソウズをまんべんなく使って「中打点クラスの手」でまとめにいくことが多い印象だ。
例えば、東1局では、
勝又が切ったを、
堂岐はスルーしている。
自風のをポンしてを切り、ドラ色のマンズホンイツに向かう手も有力だ。私はポンしそうだ。
そして、
をツモってきて、
打。
堂岐はここでもホンイツ一本の打とはせず、一通やリーチ、、そしてうまくいったときのホンイツなど、色々なものを見ながら、手なりで進めることを選んだ。
YouTubeの検討配信を見ていても、
「この手は、こう伸びることが多い」
という経験則も含めた手なり進行のルートを、分岐の一つとして常に置きつつ手を進めている、というイメージが私にはある。
確かに、赤あり麻雀では、無理に手をこねなくても打点が伴うことも多い。
もちろん、このあと試合数を重ねて、打ち方を変えていく可能性もあるだろう。もっと麻雀を見ていきたい。
このように、堂岐や竹内元太ら「新規加入選手が赤ありルールでどのような打ち方をするのか」に注目しながら観戦するのも楽しいものである。
この局、堂岐はアガれなかった。
また、東4局2本場では、
3巡目にこの手となった親番の堂岐。
はドラだ。
何を切る?
堂岐が選んだのは、
ドラのであった。
検討配信では、「だいたいのツモでが出ていく」と語っていた堂岐。
確かに、最もくっつきにくいのは字牌のだ。
思い切って打点に振るなら、ドラのを残しながら、タンヤオに不要なを、カンチャンから1枚外す手もある。
ただ、そこまでの大振りはせずに、を先に埋めてのリーチも見つつ、先に役牌のドラを処理した格好だ。