瑞原明奈は激怒した
獰猛と冷静のグラデーション
文・東川亮【火曜担当ライター】2025年3月4日

「許せねえよアイツ!絶対許さねえ!」
瑞原明奈は激怒した。

必ず、かの調子こいたサイを沈めねばならぬと決意した。
瑞原には1000ポイント超えの景色がわからぬ。
瑞原は、前年度優勝チームの一員である。
その前には、MVPも獲得してきた。
けれども赤坂ドリブンズの浮かれっぷりに対しては、人一倍に敏感であった。

決意を固めた2月10日には、鈴木たろうを粉砕。

しかし、2月25日の対戦ではトップを取れなかった。
— 浅見真紀 (@makimakinncho) February 28, 2025
「しかも作ったってよ!真紀が手作りだってよ!これ許せねえよ!」
次なる標的は先の試合で仕留め損ねた、1000メガネ制作者・浅見真紀。

試合直前、ドリブンズが1600ポイントを目指していると聞き、瑞原は震えが止まらなくなった。
「怒りで、わなわなしていますよ・・・」
目がガチである。

第1試合
東家:瑞原明奈(U-NEXT Pirates)
東2局。

先手を取ったのは浅見。と
を残したくっつき2種の1シャンテンから、
引きでの
待ちテンパイは感触抜群、リーチと打って出る。

ドラドラ赤で満貫の1シャンテンだった瑞原は、を引いたところで通っていない
をプッシュ、シャンポン受けも残す。

次巡にはも押す。自身の手に価値があること、そしてオリようにも安全牌が持たないことから、宣言牌のまたぎとは言えワンチャンスなら切り飛ばしてアガリを取りに行く。
いや、浅見のリーチだからたたきつぶしてやろう、ということか。

そうした瑞原の勢いに、役なしリャンメンテンパイとなった亜樹も、のトイツ落としで回った。
待ちは勝負になりそうに見えるが、出ていく
はリーチの浅見にも、そして押している瑞原にも通っていない。親リーチも怖いし、そこに危険牌を切り飛ばす瑞原の手も、それに見合う価値があるはず。そこに安手で突っ込むのはリスクが大きい、ということか。

瑞原は浅見の切ったドラを鳴いてテンパイ。

最後まで押しきって浅見との激突を制して満貫ツモ。
まずは一つ、大きな加点に成功する。

次局、瑞原は4巡目にしてドラをツモ切り。
もちろん重なればうれしいが、それよりも他の受け入れが強く、ここはテンパイスピードをマックスに考える。

時間はかかったが、首尾良く待ちの先制リーチ。

そこに猿川が追いついた。