瑞原明奈は激怒した　獰猛と冷静のグラデーション【Mリーグ2024-25観戦記 3/4 第1試合】担当記者 #東川亮

テンパイを取るならかを切ることになるが、は無スジ、はのスジ。

猿川の選択は切り。通った後のアガりやすさなども考えての一打だが、これが瑞原に一発放銃となってしまう。

猿川は試合後「を切ったほうが良かったかも」と振り返っていた。実際、役なしドラなしの愚形待ちということを考えるとそちらのほうが無難な選択ではあったかもしれない。

なにはともあれ、瑞原は連続での満貫アガリ。次局も亜樹から1000点をアガり、東場を制圧して南場へと向かった。

南1局の親番でも、亜樹や猿川のリーチに対し、何事かをつぶやきながら考えつつ、鳴いてテンパイ。アグレッシブな姿勢でアガリを狙う。

だが、ここを猿川にアガられて親番が落ちると、次局から瑞原のゴリゴリスタイルが一変した。

南2局。

瑞原は待ち、ピンフ赤でテンパイ。

攻撃的なら当然のリーチ・・・というところだが、これをダマテンとした。

現状の親番は2着目の猿川だが、自身はある程度離したトップ目につき、この局をクリアしてしまえばかなりアガリに近づく。

だが、それを成す前に猿川からリーチが飛んできた。瑞原の待ちは決して悪くはなく、ここで真っ向勝負に出る選択もあったが、

瑞原は次巡もダマテン続行。

もちろん今後のオリも考えてのことだが、最大の理由は直前の亜樹の打にあった。

親リーチの猿川に対して通っていない牌で、押してきていることは明白。亜樹は自身でを含めてマンズの上目をバラバラと切っており、今なら、特には切ってきそうだ。しかし瑞原もリーチをすれば、2軒リーチに対しては亜樹もオリが選択肢に入り、切られるはずの牌を止められてしまうかもしれない。

もとより、この局のテーマは打点ではなくアガリ。ここは他家の動向を見てクレバーに立ち回る。

亜樹の手は、チャンス手の1シャンテンだった。故に、孤立のは不要。ただ、もしも瑞原がリーチをしていたら、そのまま打たれていたかは分からない。

最短8局で決着した一戦。

瑞原が決めたこの日4度目のアガリは、試合の行方を決定付けるに足る2000点だった。

最終局は親番の亜樹以外の3人が全員待ちになるという珍しい場面があったが、

猿川、浅見が前に出てきている以上、瑞原自身がしゃにむにアガリを取りに行くような状況ではない。あっさりと手を崩して撤退。

最後は猿川が満貫をツモって決着。

瑞原はたろうに続き、浅見もトップラスで撃破した。

自身の勝利を喜び、沖縄で行われていた一気通貫ツアーのファンに向けて笑顔を見せる。

しかし、まだ終わりではない。

白状すると「ふとぴ、このメガネかけろ👓」と言ってわたしが無理やりかけさせました🐷 https://t.co/ZWdri6A4Rt

— 瑞原 明奈 (@akn19mj) March 4, 2025

渡辺太はあんまり浮かれるタイプではなさそうなので置いておくとして（ホントか？）。

肝心の、最も浮かれ倒していた「アイツ」が残っている─

お前だけは許さない。

絶対に、だ。