未来を渇望した福島祐一、田村洸の執念の前に散る。【麻雀最強戦2025 激突タイトルホルダー】観戦記【B卓】文:千嶋辰治

未来を渇望した福島祐一、
田村洸の執念の前に散る。

【B卓】担当記者:千嶋辰治 2025年10月18日(土)

恒例となったXでの勝ち上がり予想。
B卓では鈴木優が圧倒的な支持を得た。
2番手の三浦智博が約15%、福島祐一が7.7%、そして田村洸が3.6%という結果が出ている。
Mリーガーであり知名度に勝る鈴木、三浦に対し、福島、田村の両氏はこの舞台でいかに爪痕を残せるか…。
奇しくもゲーム展開はこの支持率の上下で勝ち上がり1席ずつを争う格好となった。

・劣勢を跳ね返した鈴木優

優の立ち上がりは思わしいものでは無かった。

東4局が始まった時点でラス目に押し込まれている。
2番手の田村との差は12,600点。
親番が残っているとはいえ、短期決戦ゆえにこの差は小さくない。
福島=田村の連合軍にさらっと局を消化されてしまえばあっという間に終わってしまうだろう。

優がようやく反撃の糸口を掴んだのは東4局1本場。ドラは【8マン】

567あるいは678三色が色濃く見える手をもらった。
その後、

【6ピン】【5ソウ】と引き入れて手牌はどんどん引き締まっていく。
押し寄せる好牌を漫然と受け止めているだけではない。

この手を何点で仕上げる構想を持っているか?
【8ソウ】【6マン】を仕掛けての1,000では意味がないと、この打【6マン】が物語っている。
最低でもリーチタンヤオピンフドラやイーペーコーの8,000、あるいは567三色を絡めての12,000に仕上げるため、【6マン】を早めに切り出してスリムに構えた。
すると、

スリムに構えたマンズにドラが埋まった。
567三色の構想からは外れるが、三色になるためには【5ピン】【7ソウ】と高めが2枚必要。
これでリーチをかけてアガった際には最低8,000点が見える。

テンパイまでの途中で【5マン】を引き入れるが、優は一顧だにせずツモ切り。
この後にドラを引けば… のような淡い期待は持たなかった。
まずはこの手をアガリに結びつけること。
ラス目の立場の戦い方としては非常にクレバーだと感じられる。

優、待望の【7ソウ】を引いてリーチ、程なく【5ピン】をツモ。

リーチツモタンヤオピンフドラの2,000-4,000。
これで戦線に復帰した優は南1局を1人テンパイ、続く南2局1本場で福島から2,900を討ち取って、

気がつけば2番手の位置だが、稀に見る大接戦に。

そして、このゲームに決着をつけた南2局2本場が訪れる。ドラは【9ソウ】

優は場風の【南】が暗刻になった配牌をもらった。
ターツも足りている。追加点の大チャンス。

対する現在4番手三浦。

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