後がない2チームに明暗
文・虫かご【金曜担当ライター】2026年3月6日
最後の10戦へ
3月6日(金)のMリーグ第一試合には、こちらの4選手が出場した。
第1試合
東家:瑞原明奈(U-NEXT Pirates)
南家:瀬戸熊直樹(TEAM RAIDEN / 雷電)
西家:永井孝典(EX風林火山)
北家:三浦智博(EARTH JETS)
首位を走る風林火山からは、個人ランキングでも首位の座を守る永井が登板。最多勝利数、さらには4着回避率のタイトルも視野に入るスーパールーキーが、今宵もMリーグをかき乱すか。
チームとして正念場を迎えているのは、雷電だ。昨日の対局を終えた時点で、ボーダーを争うABEMASと約35ポイント差。一度のラスで順位が入れ替わってしまう局面で、チームは瀬戸熊を送り出した。
一方、ボーダーは以前遠いながらも、最後まで可能性を捨てずに戦い続ける2チームにも注目が集まる。特に、JETSの三浦はここ7試合で個人ポイントを200も戻す好調ぶり。この最終局面でチームに背中を押されたのもうなずける。現時点でターゲットとなる雷電との直接対決で、少しでも差を詰めたいところだ。
首位の風林火山から9位のPiratesまで、無情なほどはっきりと立場が違う4チーム。しかし、それぞれのチーム、それぞれの選手が譲れないものを胸に、今日も卓へとむかった。
南場に爆発した瀬戸熊、そして三浦の苦悩
瑞原が35,000点持ちのトップ目と、やや優位な立場で迎えた南2局。ここから対局は大きく動き出す。
親番を迎えた瀬戸熊の手牌がこちら。
と
の対子に加え、第1ツモでぬるりとたぐりよせたのはドラの
。なかなか浮上のきっかけをつかめていなかった中で、大量加点が見える手が入った。
ほどなく、永井から出た
をポン。2巡目に引き入れていた
を切った。
・
・
を早々に仕掛けると、どうしても周囲から三元役を警戒されてしまう。早々に処理することで
を所持していないように見せ、引き出してやろうという一打だ。
その後、順調に![]()
と引き入れた瀬戸熊。一段目の終わりに瑞原から
がでると、これをチー。
ホンイツには必要のない
ではなく、先に打
とした。序盤から字牌を処理し、さらにはこの
の後に
を手出しすることで、周囲のホンイツへの警戒度を下げた。
順調に高打点への歩みを進める瀬戸熊の対面で、三浦も和了への道筋を描いていた。牌がタテに重なり、チートイツか面子手への岐路に立っていた
、
をツモってきた瞬間に躊躇なく暗刻の
から一枚を河に並べた。自身から
が3枚、さらには瑞原・瀬戸熊が早々に切り出した
を根拠に、チートイツに絶好の牌とみたか。このような、手番が回ってくるまでの準備や判断の速さも、三浦本来の力、そして近頃の好調ぶりをうかがわせる。
直後、瑞原が
をツモ切り。瀬戸熊がポンの声をかけた。打
の時点から狙っていた通りの展開で、カン
待ちのテンパイを入れた。
山に1枚残された
の行方が気になる中、三浦がツモってきたのは
だった。
や
をあえて先に処理し、ホンイツの気配をぼかしていた瀬戸熊。しかしこのとき、三浦は瀬戸熊の手を「ドラ(
)が絡んだピンズのホンイツ」と読んでいたという。チートイツの種として残した
に手をかけられない以上、ピンズから選ばなければならないが…。
少し間を置いて、三浦は
を河に並べた。チーム状況を考慮し、勇気を持って一歩踏み込んだ。
すると、その1巡後に三浦が
を引き寄せ、チートイツのテンパイを入れられる形にたどり着く。しかし、出て行くのはこれまたピンズの
か
。
これまで数々の死闘を繰り広げてきた実力者・三浦も、さすがに呼吸を荒くして鋭い眼差しになる。
「ふぅ」と一息ついた三浦は、その背後に控えるチームメイト、そしてサポーターの思いも預かるように、
を切ってリーチを宣言した。大きなリスクを取っているのは百も承知。だが、チームの浮上のために真っ向勝負を選択した。
ヤミテンを入れていた永井もオリを選び、瀬戸熊・三浦の両名がツモ切りを続ける中、瀬戸熊が
をツモる。
三浦の現物である
、そして
・
のシャンポン待ちによる和了やすさを考慮し、打
とした。残り枚数も1枚から3枚に増えた。
さらには、その1巡後に持ってきた
を加カン。緊張感が更に高まる。
勝負が決まったのは、三浦のツモ番だった。無情にも右手に宿ったのは
。瀬戸熊の
手出し以降、
と並んで最もつかみたくなかった牌だったのだろう、その手はかすかに震えた。
的確な場況判断、そして勇気ある踏み込みを見せていた中で、あまりにも痛恨の18000放銃。三浦は一気に箱下へと転落した。
三浦の苦悩は、この
にとどまらなかった。
南2局1本場では、仕掛けを入れる瑞原に対して先制リーチをかけるも、迂回しながら三色のテンパイを入れた瀬戸熊に対して当たり牌の
をつかみ、12000は12300の放銃。















