目指せ104800点!
渋川難波の渋川式冒険譚
文・カイエ【火曜担当ライター】2026年3月10日
前日の月曜日は、ボーダー直下の7位雷電が劇的な「デイリーダブル」を決め、ユニバースはもちろん、多くの視聴者の熱狂と感動を生んだ。
卓上に魂をベットする漢、瀬戸熊直樹の大逆転は、今期ベストの「胸熱」展開との呼び声も高い。
その余韻もあってか、本日火曜日の対戦カードが発表された際のコメント欄では「消化試合か」「視聴数2桁」などの書き込みも見られた。
第2試合
東家:醍醐大(セガサミーフェニックス)
南家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)
西家:内川幸太郎(EX風林火山)
北家:仲林圭(内川幸太郎)
チーム1位・4位・9位・10位の闘い。
白熱のボーダー争いを演じる、赤坂ドリブンズ・チーム雷電・渋谷ABEMASの名前は無い。
正直なところ、わたしも見所をどこに置くべきか悩ましい対戦カードだなと感じていた。
風林火山は、セミファイナルへ少しでも多くのポイントを持ち越し、その先の栄冠につなげたい。加えて、猛追するKONAMI格闘倶楽部とBEAST Xの追い上げを振り切り、ぜひにもレギュラーシーズン優勝を掴み獲りたい。一時は昨年のドリブンズを超える1100Pを積み上げたのだから、これを逃すわけにはいかない。今シーズンからの新たなレギュレーションとして、レギュラー優勝賞金300万円も発表されている。
セガサミーフェニックスは、ここにきてポイントを伸ばしあぐねている。昨日の雷電の奮闘により、下手すればボーダー争いに巻き込まれかねないポジションにある。ラスが続くと、その立場は安泰ではない。
サクラナイツとパイレーツは、はっきりと「奇跡」が必要なレベルにある。
残り試合数とポイント状況から、どちらのチームも、ラスを引くなどもってのほか、Mリーグ記録を塗り替える連勝が必要な絶望的な現状。
確かに、この時期のMリーグは毎年、ボーダー争いが最大の見所になる。特にチームメンバー入れ替えのペナルティがある以上、選手にとってもこの先の人生に影響するような、文字通り死活問題だ。敗れて涙を流した選手の姿を見たのも一度ではない。
だから、この日の対戦カードではドラマは起きにくいか。
そう思っていたわたしの心を激しく揺り動かしたのは、第1試合のある場面だった。
レアな4人目のリーチを敢行する直前、岡田紗佳は思わず笑みを漏らし、元チームメートの内川幸太郎は、そのリーチを受けて笑顔でうんうんと頷いた。いつにも増して表情豊かな内川。
そして次の瞬間、カン
を力強くツモってみせ、岡田はそれを見て、どこか満足気でもあるような表情で「あっぱれ」とばかりに点棒を支払う。
ただただ、純粋に、麻雀が楽しい。
ただただ、麻雀は面白い。
勝つと嬉しくて、負けると悔しい。
そんな原初的な感情に立ち返らせてくれたかのような第1試合のあの4軒リーチは、今期ベストとも言える名場面だった。
東1局
開局は、ド派手な一発ツモから始まった。
親の醍醐がいきなりの6000オール。リーチ・一発・ツモ・赤赤・ドラ・裏。
東1局2本場
渋川、ドラの
を内蔵した七対子。上家の醍醐の手出し
を見て、打
とする。ピンズの上はいくつか持たれてそうだ。MAX3枚の単騎選択においては1枚1枚の行方が貴重で決定的になる。
一打一打、丁寧に場況と相談して厳選した単騎牌。
最後は
を曲げてリーチ。
山にまるまる残っていた
を最後のツモで掘り当てて、3000-6000。
正確には、仲林のケイテンにより無かったはずのツモ番が増えてのアガリ。醍醐の背中を追う。
東2局2本場
先制リーチは連闘の内川。
チームの首位通過はもちろんだが、内川には個人タイトルすべてを獲得する4冠の可能性がある。その点からも、消化試合など優勝が決まる最後の瞬間まで存在しない。
–
待ちは山に3枚。
それを受けて渋川。
好配牌から、くっつきのイーシャンテンのかたち。
最高なのはドラの
にくっついた三色含みのテンパイか。しかし他にくっつけば押し出されるドラは内川への高目の放銃。
みんな大好き、渋川式麻雀通信。
ここは
と
のどちらを切るかの選択だったという。
打点を追うなら
切りで三色も狙うが、安全度は愚形がほぼ出てこなさそうな
切りの方。
供託も大きく、愚形
で内川のリーチに刺さると目も当てられないと、ここは
切りでイーシャンテン維持。














