春遠く、
瀬戸熊直樹は未だ目覚めず
文・飯盛裕美子【臨時ライター】2026年3月20日
大和証券Mリーグ2025-26、TEAM雷電は、セミファイナルボーダーの6位という、レギュラーシーズン終盤で最も重圧のかかる位置で戦っている。
3月20日の第1試合は本田が2着、眼下の渋谷ABEMASとの差を少しだけ広げた。第2試合を終えれば残りは両チーム共に2試合、ここでトップを取ればABEMASに厳しい条件を突きつけることができる。
今シーズンの命運をも左右しかねない試合に登場したのは、チームで最も経験値を持つ男、瀬戸熊直樹。
しかし、彼に訪れたのは厳しい逆風だった。
第2試合
東家:下石戟(BEAST X)
南家:園田賢(赤坂ドリブンズ)
西家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
北家:瀬戸熊直樹(TEAM雷電)
瀬戸熊は気合いを前面に出して戦うタイプの打ち手だ。しかし、そんな気持ちを知ってか知らずか、無情にも牌は応えない。
東2局
2巡目、瀬戸熊はドラ赤の広いイーシャンテンで、いつテンパイしてもおかしくない、これ以上ない勝負手。これが決まれば念願のプラスを持ち帰れるに違いない…そんな配牌だ。4巡目には更にドラの
を引き入れ、打
。受け入れ、打点共に文句なし。
しかし6巡目、南家の堀からまさかの先制リーチである。
これに対し瀬戸熊は、無筋の
をノータイムでツモ切り。
さらに
を引き入れて自己都合の
切り、メンタンピン・一盃口・赤・ドラ2、ツモや裏で倍満まで見える大物手の予感。
しかし9巡目、堀の当たり牌である
を、少考の末そのままツモ切り。
リーチ・ピンフ・裏で3900の放銃となった。せめてテンパイしてから放銃したかったと、ユニバースなら考えたであろう。
南1局1本場
西家・堀が、先制リーチ。待ちはカン
。
さらに親の下石がカン
待ちで5800のテンパイ。
10巡目、瀬戸熊は
を引き入れ打
、追っかけリーチ。
にくっつけば
が出ていく形で、天が味方したか、放銃をかい潜るようなテンパイ。これは展開で勝ったとつい思ってしまうだろう。
下石のカン
は山にゼロ。堀のカン
は山に3枚。瀬戸熊の![]()
は山に4枚残っていた。
枚数だけを見れば、有利だったのは瀬戸熊のはずだった。2軒目のリーチを受けて、親の下石はオリを選択。
しかし堀が
をツモ。リーチ・ツモ・ドラ・赤2・裏の跳満。これで瀬戸熊はラスまで沈んでしまう。
南2局
瀬戸熊は8巡目に![]()
待ちでリーチ。山に3枚残っていた。役はリーチ・
。ツモって裏が乗れば満貫の十分な勝負手。
一方、園田の待ちはノベタンの![]()
待ちで、こちらも3枚。3対3のめくり合い。
しかし、この勝負でも瀬戸熊は
を掴んでしまい、園田への放銃。流れの悪さを感じさせる一局となった。あまりにも苦しい、雷電、ユニバースにとってはフラストレーションの溜まる展開だ。
南3局2本場

瀬戸熊に赤赤の手が入る。ターツは足りている、打点も十分、しかし思うように手は進まず、たまらず
を両面チーから発進。
カン
待ちのテンパイが入ったのは10巡目。役は345の三色、赤赤の3900点。
しかし、このカン
は山にゼロ。さらに14巡目、雀頭だった
が暗刻になり、
を切ればテンパイ続行できるが役がなくなってしまうため、これをツモ切ると、園田のカン
待ちに放銃となった。
ちなみに、親・堀のリーチもカン
待ちだった。点数的にはまだ助かったとも言えるが、瀬戸熊としては何とかアガり切りたい手牌だっただけに、薄い
を引かされての放銃はあまりにも苦しい。
どうしても加点が欲しい局面で、手は入る。だが、あと一歩のところで結果がついてこず、試合は瀬戸熊がラスのままで終了。あと1牌が、あまりにも遠い1日だった。しかし、雷電は諦めない。諦めるわけがない。
レギュラーシーズンは残り2試合、雷電の最終日は、レギュラーシーズン最後の日。チームの命運を懸けた戦いを、雷電はどのような状態で迎えるのだろうか。

飯盛裕美子(いいもり・ゆみこ)1989年6月7日生まれ(平成元年)広島県出身。
創形美術専門学校卒業後、アニメーション制作会社、雀荘店員、グラフィックデザイン事務所、建築会社等を経て、現在は赤坂麻雀ラウンジぷろすにマネージャーとして従事。その他麻雀大会や麻雀イベントの運営、持ち込み企画など精力的に活動している。














