“眼鏡はもういらねえ!”
「流れ論」を信じて闘った
高校1年生が強かった件。
高校女子オープン大会
2018・冬
取材・文/花崎圭司 写真/寺内康彦
「サンタクロースの実在」命題というものがある。
サンタクロースは実在するのか、しないのか。
数多くの大人たちは言いはしないがこう思っているだろう。
サンタクロースは存在しない。
では「サンタクロース」を「愛」と置き換えてみよう。
“愛”は実在するのか、しないのか。
ほとんどの人はこう答えるだろう。
愛は存在する。
しかし、目に見えないもの「愛」の実在をどうやって証明するのか?
「愛」が実在するなら「サンタクロース」も実在するのではないだろうか。
そんなことを考えてしまう2018年12月24日、クリスマス・イブの日。
麻雀最強戦presents高校女子オープン大会2018・冬が行われた。
高校生女子で一番強いのは誰か? それを聖夜を迎えるイブの日に決める。
今回戦う8人はA卓、B卓に分かれ、上位2名が決勝卓に進む。そしてその決勝卓の勝者が高校女子ナンバーワン雀士となる。
今回でこの大会も5回目。ルールもおなじみとなってきた。
対局はいわゆる「八局麻雀」で連荘がない。
そして符計算がない。ピンフ・ツモだと2役で500・1000となり、ピンフの価値が高くなっている。
予選A卓
戦うのは、
1年の伊藤花菜(はな)さん
3年の佐藤えみなさん
3年の宮本ひなのさん
1年の島村奈菜さんだ。
伊藤さんは初出場だが、雀歴は6年。
高校では女子サッカー部に所属し、ボランチやセンターバックとキャプテンシーが求められるポジションを1年にして務めている。「雀蹴両道」である。
佐藤さんは今回2回目の出場。
ドレッシーな服装とチャーミングな笑顔が目を引く。秋田出身の3年生で、今回が最後の高校女子オープンとなる。姉とおそろいのイヤリングから力をもらって戦う。
宮本さんも3年生。
テレビ東京の生番組に出ていることもあり、出場者全員コメントが上手だが、その中でも彼女は人を惹きつけるトークをする。その生番組のコンセプトが「学校のクラス」、まさに“高校の女子高生”という話し方をするからだろう。彼女も2回目の出場。勝って学校のみんなに自慢できるか。
島村さんは前回大会、2018年・夏に初出場し、いきなり初優勝を遂げた。
3年近く麻雀教室で実際に牌に触れていることもあり、しっかりとした麻雀で勝った。彼女は1年生。目指すは連覇、そして卒業まで負け無しの6連覇である。