インチキ観戦記者にライバル出現 その名は『熱闘!Mリーグ』!【熱論!週刊Mリーグ】担当記者:グレート巨砲

熱論!週刊Mリーグ

インチキ観戦記者にライバル出現
その名は『熱闘!Mリーグ』!

文:グレート巨砲【担当ライター】2018年11月5日~11月11日

気がつけば日本プロ麻雀連盟でFocusMというMリーグに照準を合わせたプロたちによる対局番組が始まってました。

Mリーグが始まったときに頑張った人への御褒美的な意味も含めて春のセンバツ甲子園みたいなものと書いたけど、どうやらもうひとつふたつスケールが大きかったようです。
全麻雀プロが麻雀界のさらなる発展のために、団体という垣根を超えて協力する宇宙ステーションのような場所、

それがMリーグ

もちろん誰もが宇宙飛行士になれないように地上勤務も大勢います。そんな彼らの気持ちも背負って打ってるからMリーグはおもしろいんでしょう。今回はそんなMリーガーたちの宇宙での活動をマルッと紹介する番組『熱闘!Mリーグ』について考えてみました。

ちなみに視聴するのは今回が初めて。というのも金曜日を担当していた頃は麻雀牌が1枚も出てこないインチキ観戦記だからこそ、その日、起こった出来事だけで原稿を書かないと他の観戦記者に申し訳ないという気持ちがあったのです。対局についてほとんど触れないからといって、違う曜日の情報を入れるのって何かズルいじゃん。そう、こう見えてもオデはワシントンもびっくりの正直スピリットの持ち主なのだ。おまえは桜の木ではなく、筆を折れとは言わない約束。

 さて、感想はというと一週間の試合をダイジェストで見せてくれる上に順位の変動も丸分かりなので、まず便利。……平凡にも程がある感想だが、美人は美人と表現するしかないのと同じです。 特に麻雀風呂に肩までどっぷりつかってないライトユーザーにはお勧めかと。

実は巨砲選手、どんなプログラムなのかはツイッター等の情報で何となく知っていたため、この番組の持ち味がもっとも生きる(と思われる)カタチで視聴しようと考え、今週はあえて2日しか対局を見ない(ホントは全部見ないつもりだったけど、ツイッターのタイムラインで誰が〇〇したって情報が狂った果実のようにあがってくるんだもん)という血の一滴もにじまない努力をしていたのだが……おかげで松本清張もびっくり、点が線につながりました

ただ、ここからが大事なポイント。犯人がわかっただけでは気分的にちょっと物足りないのです。10何時間の対局を25分くらいにまとめる以上、切らざるを得なかったシーンの方が圧倒的に多いので当然といえば当然の感想。こっちは動機もトリックも教えてほしいのに痒いところまでは手が届かない。その結果、来週は全試合ちゃんと見ることを決意してしまう。そんな脅威のメカニズムがあの番組にはあるんですよ。

 以前、映画雑誌の編集者に「原作つきの映画って見た人をおなかいっぱいにするだけではダメで、余韻で原作を読んでみようと思わせるのが理想なんです」って言われたけど、それを思い出しました。つまりMリーグとしては理想の番組。 余韻すごい。

番組を見て感じたことはもうひとつあって、それは絵を動かせる強さ。麻雀サイボーグの二つ名で呼ばれながらも案外、表情が豊かなゲストの小林プロに対して「色んな表情を集めた特集をしようて話もスタッフの間で出てるんですよ」とタレントのじゃいさんが言った瞬間、オデはハッとしました。

小林プロの『オッ?』とか『うん?』という表情はすでに他の方の観戦記でも取り上げられてるけど、テレビが本気になったらどうでしょう。アド街ック天国でその街の美女を紹介するコーナーがあったじゃないですか。あの音楽に乗せて小林プロの表情がドンドン変わっていくわけですよ。そして来週は村上プロですって。そりゃ見ちゃうよ。うん。つまりちょっと本筋とはハズれた企画をやるとなったら、インパクトのある絵を作れる分、あっちが圧倒的に有利なんですよ。おまえは誰と勝負してるんだって話だけど、それをワハハと鼻クソをホジホジしながら眺めていたのではこっちはおまんまの食い上げ。巨砲選手のようなインチキ観戦記者にデキることはただひとつ。とにかく先手を取ること。

それが信玄餅の製造元に電話することではないとは思うけど、とにかく相手がまだやってないことをやらないとダメだと決意した次第。Mリーガーも戦ってるけどオデも戦っているのだ。

というわけでなりふりかまっていられない巨砲選手は昨日からツイッターでどこのユニフォームがカッコいいかを絶賛アンケート中。おかげさまで現時点で自分が人気者になったと錯覚するくらいの回答が集まっているのですが、みなさんのさらなる仏心を期待しています。なにとぞ、なにとぞ。

※写真はイメージです(キンマweb編集部)

グレート巨砲(おおづつ)

パチンコ必勝ガイド、近代麻雀、Numberほか様々なジャンルで執筆する人気ライター。
著者に「麻雀あるある」(竹書房刊)「熱論!Mリーグ」では金曜日の試合を担当。

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