熱論!Mリーグ【Sat】
鈴木たろうの戦略的な見逃し
から生まれた…瀬戸熊直樹、
渾身のMリーグ初「四暗刻」
文・危険な鬼太郎/2019年10月26日
麻雀の華と言えばやはり役満。今期で言えば近藤誠一が華麗な大三元を決めて視聴者を沸かせていた記憶が新しい。
今日の観戦記はその麻雀の華「役満」をアガリながらも苦悩した男をメインとして書いていきたい。
しかし、役満以外にもたくさんのドラマがあった。まずはそれらから書いていきたい。
2回戦
東1局
いきなり勝又が地和チャンスの配牌。
並みの打ち手…。というよりほとんどの人やMリーガーが単騎でリーチを打ちそうだが勝又はヤミテンに構えた。
「ツモっても七対子ドラドラ赤で跳満。リーチは1枚切れの字牌を引いたら!」
しかし、3巡後にツモ切りリーチ。待てど暮らせど理想的な牌を引かない。ならば引いてきたの筋ので降り打ち狙い!
しかし、この勝又のリーチに3者がを切ることは無かった。早い巡目でのツモ切りリーチの意図を考えるとやはり待ちが良い事や打点が高いことが多い。
が少し臭い牌になってしまったのは勝又にとって誤算だったか。
東2局1本場
勝又が面白い選択をすればカヤモリも面白い選択をする。
ここで打。昨年打点王の女流が親番にも関わらず打点を見る。
全員の捨て牌を見ればすごく気持ちの悪い捨て牌。特に上家のたろうなどはを含め真ん中の牌しか切っておらず、19字牌をため込んでいるケースが多い。
親ならば保険として真ん中の牌は持っておきたいが、茅森はそれでもチャンタを見る。打点が好きだから。
一枚切れのドラのを引いてきてもここは打。チャンタしか見ていない。
を引いてのリーチのペン待ちはやってないと主張している。さらに利点とすればこうすれば仕掛けが利く。
チーのドラ単騎も良いし、をチー出来ればマンガンまで見込める。
ここでチャンタのを引き聴牌。1枚切れでスジの単騎リーチも面白いがここはドラ単騎のヤミテン。とかのヤオチュー牌はたろうに固められているかもしれず、あの捨て牌だと手の中には安全牌の字牌がたっぷりで降り打ちは中々狙いにくい。
ツモっても跳満だし、1枚切れだとこぼれる事もままある。
勝又がリーチ!
しかし黙っていないのが親の茅森!
をカラ切っての追っかけリーチ!出アガリ跳満の化け物手だ。
しかしここは勝又のツモアガリ!リーチツモ裏1の1000-2000!
ここ最近は1着4着のトップラス麻雀が続いている勝又。今日その攻めでトップが獲れるか?
東3局
リーチ大好きたろうがテンパイ取らず。
この手牌。とのシャンポン待ちでリーチをすればこの巡目ならばの出アガリは期待できる。
期待できるが、いま自分の点棒が2万点を割っている切実な台所事情がある。この手牌はタンヤオと赤と一盃口が付く可能性がある手牌。
流石に現状ラス目ではこの巡目で1300のリーチはしたくはない。
暗槓後、新ドラの待ちでリーチ!リーチタンヤオドラ1。ツモれば跳満まで見込める手に変化した!
先ほどの1300のアガれそうなシャンポンと、このマンガンの愚形待ち。どちらの方が皆さんは良いと感じるだろうか。私は間違いなくこのカン待ちの方がよく見える。
麻雀は打点が正義だ。
勝又がポンの後、チーでテンパイ。
たろうの現物の待ちでのテンパイ。
この捨て牌の強いたろうに対して現物のドラのを切ったのが瀬戸熊。
手牌も進み、自身の手も勝負手。も2枚切れていて自分の手牌でも使いにくくこの放銃は致し方ない。
瀬戸熊に取って幸いだったことが、こので放銃して勝又の手が二千点だったことか。
自分の目からしかドラが見えておらず勝又の手が高くてもおかしくはない。二千点でたろうの怖いリーチを流せたのならばこれも隠れたファインプレーだろう。
東4局は親の勝又が仕掛けを巧みに使い