おかえり、岡田紗佳
今季初トップでチームに光を
文・宮水さくら【木曜担当ライター】2025年11月20日
KADOKAWAサクラナイツ 岡田紗佳。
その存在感、華やかさ、そして一打一打の丁寧さは誰もが知っている。
だが今季の成績は、彼女の実力を考えれば物足りないと言わざるを得ない。
ここまでトップなし。昨季もトップはわずか1回。
内容は決して悪くないのに、結果だけがついてこない。
そんなもどかしい時間が続いている。
もちろん、岡田自身が一番悔しいはずだ。
チームに貢献したい気持ちも、トップで終えたい想いも誰より強い。
それでも勝負の流れは時に冷たく、どれだけ丁寧に積み重ねても報われない夜が続くのがMリーグという舞台だ。
そろそろ、ファンが胸のどこかでずっと待っていた瞬間が訪れるのではないか。
そんな期待を自然と抱かせる空気が、卓に流れていた。
第1試合
東家:岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)
南家:醍醐大(セガサミーフェニックス)
西家:東城りお(BEAST X)
北家:勝又健志(EX風林火山)
強者たちが並ぶ上で、彼女は牌にそっと手を伸ばす。
おかえり、岡田紗佳。
そう言える日が、ついに来るのだろうか。
東1局
岡田の親番で開幕。
配牌はメンツこそ無いものの、
にリャンメンが二つと、形は充分。
他の3者と比べても遜色なく、むしろ“ここから伸ばしたい”手格好。今季まだトップのない岡田にとって、親番で勢いをつけたい局面だった。
しかし、先手をとったのは勝又。ドラドラの![]()
待ちで先制リーチをかける。
そして、一度テンパイを外していた東城も![]()
待ちで追いつき、追っかけリーチを放つ。

2軒リーチに受けていた醍醐も最終盤にテンパイを入れ、親の岡田以外3人がテンパイする。

イーシャンテンだった親の岡田はテンパイも取ることが出来ずに親番が終わってしまう。
岡田の1人ノーテンで流局に。

また、苦しい立ち上がりか そんな今季の既視感を呼び起こすような幕開け。まだまだ局は残っているとはいえ、岡田にとっては嫌な汗が背中を伝うスタートとなった。
東4局
岡田が
を引き入れ、リーチ・赤1、高目ならタンヤオになる先制リーチを放つ。
ここまで我慢が続いていた中でようやく入った勝負形。しっかりと決めにいきたい一局だ。
しかし、すぐに親の勝又が
単騎のチートイで追いつく。
そしてさらに醍醐もドラの
を勝負し、![]()
待ちの追っかけリーチ。
3者の手がぶつかり、緊張感ある捲りあいに。
2軒リーチを受けた勝又は、引いてきた
に手が止まる。

単騎のまま押すか、
単騎に受け変えるか、あるいは完全に降りるか──判断を迫られる局面。
勝又はここで
を抜き、きっぱりと降りを選択した。
その直後の岡田のツモ牌が、なんと
。

もし勝又が
単騎でテンパイを取っていると、一発で放銃となり、ここはファンも思わず胸を撫で下ろす場面だっただろう。
そして決着はすぐに訪れる。醍醐が
をつかみ、岡田に5200の放銃に。
南1局
岡田が![]()
待ちで先制リーチ。















