このように二枚持たれているところからでも切られやすい牌である。
まさに出場所最高の6400。これでたろうと満貫ツモでも捲られない点差を作り……
オーラス、松本から8000の出アガリでゲームセット。
結果は上の通り。
内川のトップも圧巻であったが、やはりこの半荘注目を浴びたのは近藤その人だったように思える。
満貫テンパイ取らずでの放銃回避やWポンテン取らず、単騎など今半荘もその頭脳と左手が導いた選択が最大限の結果を残してきた近藤。
正しい選択をしたからと言って報われるとは限らないのが麻雀というゲームだが、自身が正しいと思った選択に結果が伴う・結果を伴わせるというのは麻雀の醍醐味であり、プロとしての最大の見せ場、いや”魅せ場”であると言えよう。
”千両役者”近藤の”魅せ場”はいつも視聴者の度肝を抜かせてきた。昨年のレギュラーシーズンでの四暗刻単騎リーチなど、近藤の記憶に残る打牌をいくつも覚えている人も多いだろう。
もちろん今期の近藤の”魅せ場”はレギュラーシーズンで終わりではないはずだ。来るセミファイナル、そしてファイナル、その先にある優勝に向けて、まだまだ多くの”魅せ場”を残すつもりだろう。
近藤の千秋楽での”魅せ場”、それがどういう状況になるかはまだわからないが、今から想像するだけでワクワクが止まらない。
ちなみにだが、近藤は今回の二着により、個人ポイント首位争いで村上に0.2ポイント差で負けている。こちらの行く末も目が離せない。