ここで村上は40秒の長考に沈む。
そして
を抜いた!
が当たりの可能性はあるものの、鳴かれるだけでも損…と思っているのだ。
もしも近藤の手にターツがあるのなら、が3枚切れなので、そこはネックになっているはず。自分がこのを絞ることによって近藤のアガリ率を大きく下げられると思ったのではないか。
とはいえ完全安牌のないこの状況から、さっき通ったばかりのを切らず、身をよじるように通りそうな牌を選ぶ村上の守備力は、観ているものを唸らせる。
その後も決しては切らず、や全く通っていないと切って、最後には
ここからを3連打して凌いだ。
りっちりっちと被せてくるくせに、守備に回ったら1牌の油断もしない。
相手からしたらたまったものではない。
こうして村上は大きなトップをとりきった。
+77.7ptと幸先がよい。
ドリブンズの再来を感じさせるには十分なアツい夜だった。
この熱狂により、世界を包む闇を吹き飛ばしてもらいたい。
麻雀ブロガー。フリー雀荘メンバー、麻雀プロを経て、ネット麻雀天鳳の人気プレーヤーに。著書に「ゼロ秒思考の麻雀」。現在「近代麻雀」で戦術特集記事を連載中。note「ZEROが麻雀人生をかけて取り組む定期マガジン」、YouTubeチャンネル「ZERO麻雀ch」
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