勝負手かどうかよりも
勝負時が大事
「ロン、四アンコタンキです」
「親方、32000無いです」
「48000です」
この時は、メンホンでドラの發待ちでしたが、待ち牌を変えようとした矢先に出ました。
「勝負手だったので、ホンイツを警戒して早めに切ったつもりだったんですけど」
「こっちも1枚持ちで、手が進めば出そう」
「俺バラバラだから絶対出ない。ラッキー」
手が良い人が振り込む可能性が高くて、しかも私が待ち牌を変える前に、振り込んでしまったんですね。
今年も半年が過ぎて、数回役マンをアガリ、数回振り込んでいます。
振り込んだのは、やはり国士無双です。四アンコタンキは出現頻度が低く、大三元は待ち牌が分かりやすいですね。
国士無双の場合、
「1まだテンパイしてないだろう」
「2テンパイしてても、これとは限らない」
という希望的観測に賭けるワケですね。
先のかたの述懐、
「勝負手だったので早めに切った」が、たまたま悪い結果だったと。
基本的には、マンガンのリャンメンクラスなら、勝負手です。
これにトップがかかっていれば、たいていの手が勝負ですが、
●勝負手よりも勝負時優先です。
ちょっと悩ましいのは、良型の1シャンテンでテンパイしたら勝負という状況というか気分。
大昔は、これが正しいとされてましたが、今は違います。
昔の戦術は、テンパイした時だけの損得計算(期待値)で、時間軸が組み込まれていません。
「早く切れば間に合ったのに」
これはかつての「ドラの絞り」も同じでした。
全国大会で、序盤にファン牌のドラを親にポンさせた参加者がいて、
「おいおいそんなの切るなよ」
「やってらんない」
という雰囲気でした。
1牌取り出して、右端に伏せて首を傾げる人もいました。
ところが切ったご本人は、
「しもうた、切り遅れたわ」
と笑ってました。
どうやら関西の人のようでしたが、私はそちら打ち方に賛成でした。
●ポンもチーもロンされるのも、構造は同じ。単にメンツを一つ作らせただけです。
国士無双も大三元も、危険牌は早めに処理したほうがいいと思います。
「序盤に白發と鳴かれたら、早めに中を切ったほうがいいですよね」
昔、雀鬼会の桜井章一会長に質問したことがあります。
「そらダメだろ役マンなんだから」
と言われました。以後私は切ってません。
切らないのは私が雀荘経営者だからという事情もあります。
「白ポンの後に發が出て、ツモ切りのまま中ポン。なので發で大三元は無い」
という状況でも切りません。
全員がツモ切りを見てたとは限らないし、実は私も良く覚えて無いし。
トップがかかってれば、たいていのケースは勝負時ですが、当然逆も大事ですよね。
自分がせっかくのトップ目の場合、マンガンやチップよりも、トップが大事なのは言うまでもありません。
なので相手が国士無双の場合、特に4枚目を引いた場合は降りです。
「1もしテンパイしていれば、2これしか無い」
ワケですから、
「2これじゃないかも」
は成り立ちません。
2ステップ戦術は
意外と効果的じゃない
それぞれがトップを賭けての条件戦は、麻雀の醍醐味のひとつです。
多いのは、アガりトップと、マンツモ条件。